第66回

新人コミック大賞 発表

少女・女性部門


入選

『ぼくらの街の花遊館』川瀬あや(東京都・24歳)

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■北川みゆき先生
面白かったです。女の子の不思議な言動の謎はそのままに、でも惹かれていく主人公の気持ちと一緒になって読めました。ただ主人公の名前が8P目でやっと出てくるのが気になりました…主人公なのに!
■桜小路かのこ先生
絵はこなれていてとても魅力的。“花遊館”“バラ”といったモチーフも雰囲気を演出していました。ただ、謎解きのうえに二人のモノローグが入り乱れ、肝心の主人公の気持ちがつかみづらかったのが惜しいです。
■水波風南先生
見せ場の大ゴマは魅力的で、コマのメリハリも良いです。ただモノローグは男の子のみにしたほうが、スッキリすると思います。また、のばらがなぜ梅村を好きになった理由を明かさずにいたのか、理由づけが欲しかったです。
■八神千歳先生
絵もペンタッチもコマの見せ方も、プロレベルだと思います。内容は少し間延びしている感がありました。31ページにまとめたほうが、もっとテンポよく読めたと思います。

佳作

『7.7ロマンス』犬海コロ(福岡県・32歳)

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■北川みゆき先生
主人公がコンテストを頑張る理由がわからず、賑やかに展開してもおいてけぼり感が。“小さくてかわいい男”も、最初に主人公との対比の絵がないので、説得力なし。かわいい絵ですが、それを生かしきれてない気がします。
■桜小路かのこ先生
絵柄も画面構成も華やかで、見ていて楽しいです。男女二人の体格差を最初に絵で表せば、よりわかりやすかったかも。テンポよく読めるのですが、二人の気持ちの動き方が少し唐突な感じもしました。
■水波風南先生
展開がありきたりで先が読めます。優勝のジンクスは、伏線のつもりが逆に先読みさせる手助けをしてしまっています。ラストの見せ場で、男女が逆転していないことがパッと見わかりませんでした。描き分けの研究を。
■八神千歳先生
キャラクターの絵がとってもかわいくて好きです。ラストシーンの入れ替わるコマも華やかで素敵。ただ「二人の体格差」が絵で生かしきれていないのが残念。背景のパースが全体的におかしいので、練習をしてみてください。

佳作

『ずぼらっ子××!』楠野ひな(岐阜県・23歳)

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■北川みゆき先生
花ヨメ修業が唐突な気もしましたが、失敗続きでも必死に頑張る主人公のかわいらしさで全然読めます。テンポの良さと明るい絵が合ってますね。
■桜小路かのこ先生
登場人物のキャラクターが具体的なエピソードで描かれていて、とても読みやすかったです。一途な主人公がかわいくて、思わず応援したくなります。絵も上手で、何よりすごい目力でした!
■水波風南先生
ズボラで楽天的なヒロインの、そうなってしまった経緯がしっかり描かれて、感情移入しやすかったです。話のテンポ、構図、キャラの見せ方ともに素晴らしいと思います。瞳の描き方が少しクドいので、もう一歩研究を。
■八神千歳先生
絵がとても華やかで、主人公もかわいいです! 残念なのは、画力があるのにネームや会話で説明している部分が多々あるところ。キャラの性格、行動を絵で伝えられると、もっとキャラが生きて話も面白くなると思います。

佳作

『マホウ期限年齢』朝田とも(岐阜県・25歳)

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■北川みゆき先生
クッキーのメッセージは、「マホウの言葉」を友人が覚えていたことと、照れくささや悔しさなどいろんな感情がこもってあの手段に出たのかとジーンときました。絵はいろいろこれからですが感情が伝わる表情は描けてます。
■桜小路かのこ先生
冒頭で、どちらが主人公かわかりにくかったのを除けば、話の運び方も自然で良かったです。友情モノとはいえ、男の子が添え物になっているのは少し残念。絵が上達すれば、リアルなお話がより引き立つと思います。
■水波風南先生
すべてが主人公の思い通りになってしまった感はありますが、クッキーにメッセージを入れるという、オリジナリティーのあるエピソードから仲直りまでが、しっかりと盛り上がっていて良かった。絵は全体的に要練習です。
■八神千歳先生
少々ご都合主義な感じはありましたが、最後まで読みやすかったです。特にクッキーでの仲直りのエピソードが良かったです。手の指が左右逆になっているコマがあるので、人物のデッサンを細かいところまで練習を。

佳作

『よいお菓子わるいお菓子』谷和野(東京都・21歳)

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■北川みゆき先生
少し重めのテーマを、ヌケてるけど誠実なカレが中和して暗くなりすぎずに読めました。ただラストはもう少し感情が表情に出るとメリハリがあったのでは。浄化された読後感が欲しかったです。
■桜小路かのこ先生
ふんわりとしたかわいらしい絵にシニカルなネームというギャップが面白いのですが、どうしてもそこに既視感を覚えてしまいます。ひとつひとつのエピソードはいいのですが、もう少し焦点を絞ってもいいかもしれません。
■水波風南先生
主人公のキャラがとてもリアルに丁寧に作り上げられています。主人公の大人びて沈んだ内面を軸に描かれていますが、山田君とのやりとりが軽快で、良いバランスがとれてました。またストーリーの構成も見事です。
■八神千歳先生
ページ内にあるコマの数が多かったので、初め不安だったのですが、変形コマも少なくコマの切り方がわかりやすかったので、スラスラ読むことができました。お話も良かったです。

佳作

『ラブ・ラテ・アート』葉野リカ(東京都・33歳)

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■北川みゆき先生
“男の子”ではなく“カレ”が好き、と気づくまでの気持ちが丁寧に描かれてます。26P目は主人公の気持ちが静かに高まるシーンなのに、あっさりしすぎてて残念。絵の持つ説得力を考えて画面作りをすると良いかと思います。
■桜小路かのこ先生
絵もお話もすごくかわいい! モノローグなどもリアルで共感しやすかったです。ただ全体的にあっさりしているので、もっと場面を盛り上げる工夫と、背景まで手を抜かずに描こうという姿勢がほしいです。
■水波風南先生
画面構成にラテを意識させる、かわいいオリジナリティーがあって良かったです。佐藤さんの大人っぽさがあまり表現できていないので、もう一歩研究を。
■八神千歳先生
絵がオシャレでかわいいです。お話も読みやすく、ラテアートでの告白も素敵でした!! ただ、わかりにくかった場面があったので、読み手に状況がわかるように意識すると、もっと読みやすくなったと思います。