第67回

新人コミック大賞 発表

少女・女性部門


入選

『幾月夜を越えて』福永まこ(東京都・30歳)

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■北川みゆき先生
かわいい話とかわいい絵。突拍子のない話に終わらず、主人公と男の子の好き合う気持ちがすき間なく入っていて面白かったです。男の子が生きていたのはびっくり。ヤラれた!
■桜小路かのこ先生
複雑な設定ですが、読みやすくて楽しめました。幽霊の正体も、予想を裏切られつつ、なるほどと納得させられました。すぐにプロでも通用しそうな上手な絵ですが、12歳と16歳のキャラの見分けが少しつきにくかったです。
■水波風南先生
絵は上手くて丁寧ですが、構図がもう一歩。状況がわかりづらいことが多いです。ストーリー後半の怒濤の説明の量に驚きました。もう少し設定をシンプルにしたほうが読みやすくなると思います。
■八神千歳先生
絵がとてもかわいく、背景も丁寧に描いていると思います! ただ全体的に丁寧に描きすぎて、せっかくの見せゴマも他のページと差がつかなくて、埋もれてしまったのが残念です。

佳作

『トマトの事情』花穂(福岡県・29歳)

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■北川みゆき先生
子供の純粋さやエゴが、親探しを軸に嫌みなく丁寧に描かれていて飽きずに読めました。枚数以上に読みごたえのある読後感。キャラの表情が生き生きとしていて、特に育ての二人がホッとする空気を出してます。
■桜小路かのこ先生
絵もテーマも正直地味なのですが、ひとつひとつのエピソードがリアルで無理がなく、最後まで読まされました。若い読者の目を引くテーマでも、これくらいのお話が描けると素晴らしいです。
■水波風南先生
ヒューマンドラマが丁寧で感動的に描かれ、画面からシーンの匂いまで伝わってきそうなリアリティーが表現できています。後半の母親の態度の変わり具合に唐突さはあるものの、上手くまとめられて読後感も良かったです。
■八神千歳先生
お話がとてもまとまっていてスラスラと読むことができました。優しいおじいちゃん達が印象的でした。1ページにコマを詰め込みすぎなところもありましたが、読みやすかったです。

佳作

『桜の時』豊旗祐子(東京都・22歳)

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■北川みゆき先生
絵は、キャラクターの表情が固く見えます。主人公が男の子の不倫に首をつっこんでいったオチが、青春の1ページ…? 恋愛で片づけないのもアリと思いますが、肩すかし感が。
■桜小路かのこ先生
主人公が何をしたいのかが伝わってこず、話が散漫になっているのが難点です。ページ数を減らしてでも、描きたいテーマに焦点を絞る工夫が必要かもしれません。絵もかたいので、練習して華やかな画面作りを。
■水波風南先生
日常を切り取ったかのようなリアルさが良かったです。不倫に対する主人公の高校生らしい感情もよく表現できています。冒頭の、ラブホに誰が行っていたのかの説明は、先にあったほうがわかりやすかったと思います。
■八神千歳先生
絵がスッキリしていて読みやすいです。ただ、キャラクターの説明もないままお話がぐんぐん進んでしまい、置いていかれる気がしました。

佳作

『Dream Fighter』川上ちひろ(栃木県・33歳)

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■北川みゆき先生
絵、上手いですね。手慣れてます。華のある絵柄、画面ですが、一面に描き込みすぎてゆとりが少なく、ちょっと空間恐怖症? 変態先生が男の子にする嫌がらせが、もう少しエゲツなくても良かったかも。
■桜小路かのこ先生
絵はプロ並みでとても魅力的です。ただ場面転換がわかりにくく、それ以上に主人公の悩みがどこにあるのかがわからないので、話を追いにくかったのが残念です。
■水波風南先生
とにかくこなれていて、すでにプロレベルです。絵は上手いし、画面も華やかで、ストーリーの方向性も表現も十分。ラストのヒロインのアップの表情だけ、キャラが変わってしまっているのが少し惜しいくらいです。
■八神千歳先生
絵がプロレベルでとても読みやすかったです(特に男の子が美しくてまぶしーです)。たまにセリフ・ふきだしが見落としやすい位置にあるので気をつけて下さいね。