第75回

新人コミック大賞 発表

少年部門


入選

『海に行く道』小松なむこ(埼玉県・21歳)

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■青山剛昌先生
とてもよかったっス―! 子供の頃、私立探偵になりたかった自分を思い出した(笑)絵もうまいし、セリフも自然でグッとくる! 特によかったのはカッパ! 最高です。
■田中モトユキ先生
非常に画力が高く、不思議なエピソードをすんなり納得させる力を持っています。レベル高いです。
■畑健二郎先生
生き生きとした表情を描こうとしている点は良かったです。ストーリーや描こうとしているテーマも好感がもてました。しかし、全体として未熟な点が多い気がしました。
■藤田和日郎先生
絵がかわいく、表情も良い。テーマも、主人公の変化も良くわかる。ただ、間に入ってくるキャラクターならではの行動や会話がなければ。「こうなのに、こう!」というキャラを掘り下げて、頑張ってね!

入選

『NANO』犬養友(東京都・21歳)

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■青山剛昌先生
面白かった。絵も迫力あって! でも「ハラワタ煮えくり返ってるんですカラ」のコマは、めくりに持ってきて欲しかった。あと、LO-6Nは男の子でも良かったかも…(笑)
■田中モトユキ先生
ほのぼのとしながら、はっきりした線が見やすいコメディーだと思いきや、突然ふって湧いたようなバトル…というより暴力展開に、正直引いてしまいました。
■畑健二郎先生
キャラは可愛らしいく生き生きしている点は良かったです。あと、台詞回しにキラリと光るものを感じました。ストーリーの平凡さと、構成の荒さは気になりましたが、少年漫画らしい盛り上がりをつけようとしている点は好感がもてました。
■藤田和日郎先生
見やすくかわいい絵柄で、表情も上手ですね。ただ、物語は「変化を描く」ということですが、この主人公は何によって変わったかをもっともっと考えましょう。次作は、さらにそういうことを考えて、さらに感動を深くしてください!

入選

『この世は不公平』児嶋はり(埼玉県・20歳)

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■青山剛昌先生
超面白かった! 絵もストーリー展開もノリが良くて、ぐいぐい引き込まれて一気に読めました。特にラストの歌が下手なオチに大爆笑。早く他の話も読んでみたい。
■田中モトユキ先生
ヒネた目線からポジティブな作品を描こうという狙いが気持ちいいです。主人公、基本愚痴ばかりですけど、イヤミに感じさせない。大事なところです。
■畑健二郎先生
まず読み切りでこの構成は問題。前半ずっと座って会話。ひたすら会話。シュール過ぎです。
■藤田和日郎先生
絵が魅力的です。課題は、どんなに後半変わるだろうキャラも、主人公には「愛嬌」は必要だということ。最初に読者のハートをつかまないと、期待感も生まれません。最初にマイナスで始まったのなら、それを上回るプラスで終わらせよう。

佳作

『ハンジュウキ』水見悠助(兵庫県・21歳)

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■青山剛昌先生
この設定はとても面白かったけど… イマイチ活かしきれていないような… そもそもみんながフワフワ浮けたら、バスケなんてやってる意味がないのでは?
■田中モトユキ先生
第二次性徴を漫画らしく絵で表現しようという意欲がいいです。
■畑健二郎先生
アイディアとストーリー、そして絵もオリジナリティーがあって良かったです。ただ、結末はさすがにフワッとさせすぎかなと思いました。少年漫画は、もう少ししっかりとした結論を描くべきかなと思います。個人的な感想としては、この結論なら別に女の子である必要性はなかったかなと思いました。
■藤田和日郎先生
ラストの「背伸びた?」は名シーンです。名シーンを作ることができるのは武器ですよ! ただ、物語をつくる時の比喩表現は、それが現実で何を意味しているかをもっと考えないと読者が戸惑ってしまいます。頑張れ!

佳作

『性悪少年』昭平時代(栃木県・18歳)

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■青山剛昌先生
すごく面白かった。けど…どーせなら、もう少し主人公に卑劣な事をさせても良かったかも… 教室を荒らすぐらいかわいいもんだ(笑)でも、「9周目」には笑った。
■田中モトユキ先生
シャレにならない悪さの部分を描かずにボヤかしてしまったため、この少年が心底の悪とは思えない。そこはかなり大事な表現だったのではないでしょうか?
■畑健二郎先生
ストーリーは独特で面白いとは思いました。しかし絵はデスノートからの影響が強すぎて問題アリ。特に表情をここまで似せたらいけないレベル。絵もオリジナリティーを目指しましょう。
■藤田和日郎先生
絵柄はとっても上手です。「毒」も自分的には好きなんだけど、調合が適度ではない。お客さんである読者が、お金を払って読んでみたいものは何かを考えてみよう。もう一つの課題は「変化」を描くこと。頑張ってね!

佳作

『美晴君と雨宮さん』工藤舞(東京都・26歳)

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■青山剛昌先生
うーん…ラブコメのわりにはちと絵が劇画ちっくかな?(笑) あと、もう少し話をふくらませて欲しかった。2人がケンカすると嵐になるとか… オチは良かった。
■田中モトユキ先生
極端な晴男と雨女の悲哀をていねいに描いても、リアリティを得るのは難しいと思いますよ。手をつなげば晴れる、そこから始まるエピソードをひねり出すことこそが、アイデアだと思うのですが、どうでしょうか?
■畑健二郎先生
絵は悪くなかったですが、ストーリーはちょっと優等生すぎるかなと思います。あとキャラクターの好感度が低かったです。
■藤田和日郎先生
短いページ数でよくまとめました! キャラの感情も分かるし、表情も上手です。ただ、惜しいことにドキドキしない。内面の描き方やクライマックス前のすれ違いとか、エピソードでドキドキさせることを考えてみよう!

佳作

『今日子と明日奈とカコくん』錦彩夏(東京都・28歳)

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■青山剛昌先生
わりと面白かったけど…どーせなら写真の女の子をラストにチラっと出して欲しかった。女心…オレにもさっぱりわかりませんので(笑)ホントはどうなのかをチラっとね。
■田中モトユキ先生
主人公を巻き込む女の子を、姉妹にしたアイデアがいい。とても自然に読者を引き込んでくれていると思います。読者サービス度も高い作品です。
■畑健二郎先生
キャラクターの絵は頑張っていますが、キャラクター自体はかなり問題。特に、女の子が可愛くないと成立しない物語で、これだけ不愉快な気持ちになるダブルヒロインは問題アリかなと思います。
■藤田和日郎先生
絵も表情もなかなかに上手。あとはキャラクターですね。物語を先に決めて後からキャラを作ると、ストーリーの流れでキャラが都合良く変わってしまう。キャラの性格や傾向を、うんと考えて頑張って作ろう!

佳作

『しょうたくんとお父さん』渡辺三沙紀(神奈川県・20歳)

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■青山剛昌先生
絵はとてもかわいいんだけど… もっと話に深みを… あと、お父さんが若すぎる(笑)せめて、お父さんの幽霊のようにヒゲくらい生えてないと… でも、ほんわかした部分は良かった。
■田中モトユキ先生
フリーハンドの画面が独特の温かみを持っていて、心ゆさぶられます。表現も達者なのですが、引っかかりが欲しい所が、さりげなく描きすぎで何が起きているのか把握しづらかったりします。
■畑健二郎先生
絵とキャラクターの表情は良かったですが、正直、それ以外の点はちょっと荒い。
■藤田和日郎先生
女の子も男の子もかわいいです。ただ、漫画には主人公目線が必要。主人公が不思議に思い、戸惑い、行動する。それ以外は「思わない」と基本は考えてください。色んなキャラが「思って」いるから、読みにくくなっちゃってます。