第76回

新人コミック大賞 発表

少年部門


入選

『デムパトロニカ』北屋けけ(大阪府・20歳)

この作品を読む

■青山剛昌先生
うーん……やりたいことはわかるけど、うまくまとまってないと思う。ロボットを造ってる研究所の設定もモヤモヤしててよくわからない。でも、絵のセンスは非常に高いので、次に期待です。
■田中モトユキ先生
今回、一番楽しかった作品です。キャラがかわいく、意外性もあって、ラストでほわっと、とてもいい気持ちにさせられました。
■畑健二郎先生
とにかく絵が上手い。そして、上手いだけでなく、とても魅力的。「期待しています」以外に言うことないです。僕からの要望としては、二か月に一本くらいのペースで新作を描いて、早々に連載が始まることを願っています。
■藤田和日郎先生
ものっすごく魅力のある絵だね! もっともっと見てみたいよ!! 主人公も好感もてたなァ! 読切はこのストーリーがどうなったら終わりかを匂わせる導入部が必要。それを考えて次作をつくってね! がんばれ!

入選

『そんぐふぉーゆー』青木一平(愛知県・25歳)

この作品を読む

■青山剛昌先生
幽霊が迫力あってコミカルで面白かったけど、歌と幽霊がイマイチ物語にマッチしてない。せっかく幽霊はボーカルなんだから、ヒロインに歌のコツを教えるとか、やりようはあったと思う。
■田中モトユキ先生
表現力にチカラがあります。いい表情を描けています。この内容、幽霊の身の上に話をもっていきがちにしそうですが、そこをバッサリ語らず、主人公側で描ききった。正しいです!
■畑健二郎先生
面白かったです。ストーリー的にもキャラ的にも、とても良く描けていると思います。シナリオには無駄がなくキャラクターも生き生き(死んでいますが…)。担当と話あってガンガン描いて、頑張って連載を目指してください。
■藤田和日郎先生
漫画の持つパワーと見せゴマの魅力、どう展開するかのワクワクを存分に楽しませてもらいました! 日本人形にもっとスゴ味を与えてやれば、もっとよかった。読者をもてなすことを考えて、次の作品をよろしくお願いします。

入選

『detour』有吉史織(福岡県・21歳)

この作品を読む

■青山剛昌先生
すっげー、良かった!! とにかくセリフがうまくて、心の奥にビシビシきてました! 特にラストのモノローグは絶品! 早く次の作品が読みたい作家さんです。(こんなピュアな話、もうオレには描けんな…(笑))
■田中モトユキ先生
非常に漫画が上手いです。繊細な心の描写にいいものを持ってます。日常を切り取った日記のような作品。非常に上手くまとまっているので個人的にはアリですが、少年誌的には厳しいかもです。
■畑健二郎先生
まず少年漫画としては大人しすぎる。最後まで読むことはできても、話として小さすぎる。印象としては『起・承・結』で終わった感じ。絵や演出は丁寧で好感が持てるが、それでもこの話に35ページは長すぎる。
■藤田和日郎先生
とても優しい良いストーリーでした。読者の心を動かせる細やかなコマ運びに感心しました。でも、すべてが主人公の想像の中で進むのが物足りない。「出来事」がクライマックスにあったら、もっと面白かったと思います。

入選

『鉄の森』伊藤尊優(千葉県・27歳)

この作品を読む

■青山剛昌先生
絵も上手くて迫力もあって面白かった。ただ、伝染病ってどんな病気? コテツは本当に感染してないの?っていうのがちゃんと描かれていないので、モヤモヤしたまま終わってしまった感がある。
■田中モトユキ先生
表現力、構成力、素晴らしい! プロの域に達しています。惜しいのは、まるで連載作品の前日談の雰囲気なんです。独立した読切としては、読後感が弱い。
■畑健二郎先生
判断が難しい漫画でした。馬と少年の交流、と言うほど少年と馬の交流は描けてないし畜産業の厳しさを描く、というにはオチが微妙。もう一度『この作品を通じて描くべきこと』をじっくり考えた方がいいかなと思います。
■藤田和日郎先生
ものすごい緊張感と力強さを感じさせる絵だなァ。見せ場も本当にかっこいい。ただ、物語がどうなればイイのかを最後までわからせられなかったのは、課題。頑張れ、君なら面白い少年漫画を描けるようになる!

佳作

『クラスメイトはエイリアン!?』桜智(大阪府・25歳)

この作品を読む

■青山剛昌先生
いやー、オモロかった! 絵も上手いし、テンポも良くて一気に読めて、笑えました。早く連載してください(笑)。
■田中モトユキ先生
読んでみたくなる絵柄だと思います。ただ、このオチを通したいなら、相当皮肉の効いた唸らせるほどのブラックユーモアが必要です。読者をラストのセリフと同じ気持ちにさせたら負けです。
■畑健二郎先生
ストーリーの感情線が終始繋がってない。後半の正体を現した飛田君との対話の部分を盛り上げたいなら、最初から主人公・蓮子を魅力的に描くべき。もっとネームを練ってから描こう。
■藤田和日郎先生
面白いシチュエーションを考えるなァ。それは武器になる。それとは別にね、あちらこちらに展開するこの漫画は、見せたいシーンになだれ落ちていかない。印象が散漫では、読者のハートにキズもつきませんよ。頑張ってね。

佳作

『茶室の益荒男』鈴木亮平(埼玉県・24歳)

この作品を読む

■青山剛昌先生
結構面白かったけど、もう一ヤマ欲しかったかも。去年、女子校の皆さんにどんなイヤらしいことをしたのかを、ちゃんと描いた方が良かったかも(笑)…にしても、利休のページは大笑いしたよ(笑)。
■田中モトユキ先生
主役の男の子と相手の女の子、2人の関係性でお話を進めるべきです。他のキャラは、必要ない要素ですよ。必要ないキャラが出しゃばると、読切は混乱するし、キレを失います。
■畑健二郎先生
漫画としては良く描けているのですが、実力のある人が7割くらいの力で描いた漫画という印象です。これだけの力があるのなら担当と共に連載用の原稿を描いた方がいいかと思います。
■藤田和日郎先生
面白いね! この3人の男をもっと見たいし、ギャグも一つ一つが楽しい。後の課題は、一人一人の役割をもっと深く掘り下げて、エピソードに活かすこと。それと、茶道を「はったり」でもいいから印象づけること。頑張れ!