第79回

新人コミック大賞 発表

少年部門


入選

『尾無猫師』空間(23歳・福岡県)

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■青山剛昌先生
とにかく絵がとんでもなく上手い! 構図も格好良くて迫力もあって台詞のセンスもイケてる! ただ、話がちとわかりにくいかも… やりたいことは分かるけど、読者に伝わってないと思う。でもメチャメチャ上手い!!
■田中モトユキ先生
絵の才能がすごい! 絵で語る力を持った人だ! 反面、台詞の気の利かなさがアンバランス。妙に客観的で、絵の良さを殺してるレベル! もっと血の通った台詞を喋らせようよ! もったいなさすぎる!
■畑健二郎先生
とても魅力的でいい絵だと思います。話はちょっと観念的すぎるかなと思いましたが、個人的には嫌じゃないです。色々なタイプの漫画や主人公を描いてみて「一番読者にハマる自分の型」を見つけ出していきましょう。
■藤田和日郎先生
素晴らしい絵だね。怖い絵や迫力のある絵が描けるなんて凄い! 結論に至るまでのエピソードの説得力があれば完璧だった。次はキャラの魅力を掘り下げたものに挑戦しておくれ!

入選

『YAJIUMA』ショウ(27歳・熊本県)

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■青山剛昌先生
オモロかった! 絵も上手いし、テンポもよくて、ギャグも笑える! ただ、ラストで敵を倒すシーンは大ゴマで大迫力で描いた方が、もっと笑えたかも(笑)
■田中モトユキ先生
絵が上手い! 1P目を見た時は、表情が無い、なんじゃこりゃ! と思いましたが(笑)台詞回りも達者です。ネーム量は多めなのだけが、するすると頭に入ってきます。
■畑健二郎先生
完成された漫画だと思いました。全てにおいて質が高く、独特で、とても魅力的だったと思います。問題はもう「この漫画は商業的に成功できるのか?」という点に尽きると思います。期待しています。
■藤田和日郎先生
面白いです。センスもバリバリ感じます。きっとどこかの漫画誌にいつかは必ず載っていると思います。ただし、たくさんの人に支持されるためにはキャラの目が大事です。漫画の温度が低くなってしまいますから。

入選

『アフタースクール デスクリーチャー』
宮下 倹(28歳・神奈川県)

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■青山剛昌先生
わりと面白かったけど、かなりノリづらい話だった… ラスト、机の大群に追いかけられるシーンは迫力があって良かったけど、マロンが怖すぎて全くかわいく見えなかったのが問題かも…
■田中モトユキ先生
絵柄と作画の不安定感が相まって、ホラーなのかと思っていたら、まさかのSF(すこしふしぎ)テイスト(笑)少女のキャラが可愛らしく、楽しく読めました。不安定な作画ですが、表現力があるのでこれからが楽しみです。
■畑健二郎先生
見開きのあまりのアホらしさに、声を出して笑ってしまいました。僕の負けです。このレベルの笑いやキャラを量産できれば漫画で飯を食っていけると思います。ただ、画力。いっぱい描いて、練習して、学んでいきましょう。
■藤田和日郎先生
不思議な児童文学のようなファンタジーです。ゆかいに読みました。次の作品の課題は「読後感をどう感じてもらいたいか」です。今作ではそれが感じられませんでした。前フリ、ドラマ、展開… うんと頑張ってください!

入選

『廃物都市』望月 駿(26歳・北海道)

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■青山剛昌先生
ぶっちゃけ物凄く読みづらかった(汗)誰が喋ってるのか、誰がどこでどう戦ってるのか判別しづらい。あと、31Pのシーンは次Pに回して大ゴマで描いた方が絶対にいい! 女の子はかわいかったので、次に期待です。
■田中モトユキ先生
カッコいい! たった36Pの読切なのに、映画1本観た気分にさせられる! 構成が上手すぎる! 絵もね、いい。20−21Pの見開きの浮遊感サイコー!!
■畑健二郎先生
女の子は可愛く、しっかりとした世界観のあるファンタジーを描こうという姿勢も好感が持てました。しかし、ちょっと設定先行で、いまいちキャラクターの魅力に欠けたかなと思います。
■藤田和日郎先生
アクションいいねぇ! スケールの大きい舞台を考えつくイマジネーションもいい。あとはキャラを立てるだけだ。まずは性格の「ギャップ」をつけてみよう。そして凶悪な目を描く練習もな! 頑張れ!

佳作

『グイネルバード』ヤマトコアラ(20歳・千葉県)

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■青山剛昌先生
主人公が伝説の鳥を捕まえに来た理由が弱い。爆弾の姉ちゃんも然り… なので、ファンタジーなのにワクワク感が乏しかった。ラストシーンは迫力あったけど、飛べるなら助ける必要ないじゃん…と思ってしまった(笑)
■田中モトユキ先生
鳥を追いかけるのに爆弾魔?と違和感を持ちました。彼女は主人公のピンチを救いますが爆弾のスキルは全く活かされていません。彼女を描きたかったという印象なので、彼女が輝く舞台を用意すれば良かったと思います。
■畑健二郎先生
しっかりと描けている点は好感が持てます。しかし、絵も話もちょっと厳しい面が目立ち、特に世界観が最後まで掴みきれず、読むのがしんどかったです。色々な漫画を読み、映画を見て、読者に伝わる漫画を目指しましょう。
■藤田和日郎先生
立体的なアクションの楽しい、元気のイイ漫画ですね。次の課題は「テーマ」を決めることと心の変化を描くこと。テーマは大きな事じゃなくても「言いたい事」、これが読み応えを。「心の変化」はドラマを生みます。

佳作

『BLACK BOXX -ブラックボックス-』
白石浩平(19歳・東京都)

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■青山剛昌先生
悪いけど…何が何やら全く分からなかった。何か凄い事が起こっているとは思うのだが… 主人公が超人過ぎてピンチがピンチに見えない。絵は上手だったので、次はもっと読者寄りに立って描いてみよう。
■田中モトユキ先生
重力の設定が面白い。ちゃんと絵として表現しようとしている所も好感が持てる。この作品はアルミという少女が魅力的であることが需要だと思いますが、自分の望みを一番に出してるのはダメ。彼女のキャラが軽くなります。
■畑健二郎先生
間の取り方や笑いの作り方は嫌いじゃない。台詞にも光るものを感じました。ただ、独自性のある部分とない部分の差が激しかったかなと思います。自分のオリジナリティがどこにあるのかを考え、学んでいけば伸びる気がします。
■藤田和日郎先生
アイディアが面白いです。でも、落ち着いて、何がどうなったかをちゃんと説明しないと。これからの課題は、アイディアとキャラを相談し合いながら作っていくこと。それとストーリーも共に練ろう。頑張れ!

佳作

『Absolute Judge.』紙城 亮(神奈川県)

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■青山剛昌先生
話はまあまあだったけど、へクターのキャラがオレ的にはイマイチだった。何を考えてるのかわからないクールなキャラか、とんでもなくふざけているキャラにした方が本当に頼りになるの?って盛り上がると思う。
■田中モトユキ先生
年齢を知って絶句… しっかりしすぎてるよ! 描きたいシーンに込められた力は特に凄い。既存作家の影響は色濃いが、末恐ろしい。線のはみ出しが多く放置されてるのは残念。仕上げを丁寧に!
■畑健二郎先生
年齢に驚きました。キャラや演出をしっかり考え、最後まで描ききった姿勢には好感が持てます。ただ、既視感が強い作品でした。絵やシナリオを鍛えていくと同時に自分のオリジナリティをしっかり見つめ伸ばしていきましょう。
■藤田和日郎先生
とっても上手な絵です。漫画も上手い。でも、君はもっと上手くなる。ならなきゃいけない。そのためには、本を読むんだ。面白い本を読んで、映画を観て、自分の中に面白いものをためこもう!

佳作

『最終兵器ゲラ田さん』井伊ゆうか(19歳・奈良県)

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■青山剛昌先生
面白くなくはなかったけど、話にノリづらい。主人公が不死身なら最初からビビる事ないじゃんって思うのは俺だけ? コマ割りが特殊で読みづらかった。それと、ノドにくるコマははみ出さない方がいいと思う。
■田中モトユキ先生
コメディタッチの冒頭から、一転シリアス一辺倒になる中盤は、作品が変わってしまったかのような印象を受けて構成のバランスの悪さを感じますが、楽しく読めました。ちゃんと芝居を描こうとするセンスがうかがえます。
■畑健二郎先生
きちんと少年誌を、そして、エンタメを描こうという姿勢も好感が持てました。反面、やはり若さゆえの絵の荒さや、設定の無駄遣いが目立ちました。とりあえずネームの段階で、特に必要のない設定や台詞は省きましょう。
■藤田和日郎先生
楽しい漫画だったよ、見せ場もある。キャラを魅力的に見せることが次の課題。まずはしっかりとギャップをつけよう。設定ではなく、性格のギャップを。性格の面白さを考えて、頑張ってね!

佳作

『ガリバク合気』波切 敦(31歳・神奈川県)

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■青山剛昌先生
わりと面白かった。ラストで盛り上がったし。ただ、合気道の事をほとんどの読者は知らないと思うので、しつこいくらい説明しても良かったかも。それと、魅せたいコマは右Pの最初に大ゴマで持ってきてほしい。
■田中モトユキ先生
主人公の動機がいいですね! アクションも上手い。ラストがあっさりしすぎて、え、終わり?な感が残念なので、もう少し練ってほしかったところ。でも、面白かったです。
■畑健二郎先生
レベルは高いと思います。虚弱体質の設定や、なぜ強くなりたいのかという主人公の行動原理も好きでした。しかし、話の後半はちょっと普通すぎたかなと思います。今後はもっと大きく話を膨らまして行きましょう。
■藤田和日郎先生
上手いねえ、格闘のシーンが分かりやすくて本格的だね。後はドラマ。人の心が変わるのがドラマ、人の心が変わるのが感動だよ。主人公がどう変わるのか、主人公がどう変えるのか、次は考えてやってみてね。

佳作

『十四歳』直 正也(24歳・東京都)

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■青山剛昌先生
ダークサイドな感じが強すぎて、ラストの爽快感がなくモヤッとした感じで終わってしまったような… でも、途中の台詞は真に迫っていて結構良かった。ヒロインの子が主人公の部屋に来た理由もイマイチわからずでした。
■田中モトユキ先生
こういう題材、難しいですよね。真面目に描くと出口ないけど、真面目に描かざるをえない。安易なハッピーエンドは当事者のことを考えると描きづらいですもんね。
■畑健二郎先生
主人公の感情の流れなどはよく描けていたし、女の子も可愛かったと思います。ラストもとても清々しく気持ち良かったです。ただちょっと演出が普通すぎたかなぁと思います。自分らしい演出や作劇方法に挑戦してみよう。
■藤田和日郎先生
惜しい! こんな魅力的な絵なんだから、もっと面白い物語が描けるのに! 世の中にはすっげー楽しいものがある、って教えてあげて。絵が上手い人は漫画で読者の背中を押してあげなきゃなんないギムがあるんだぜ(笑)

佳作

『ケモノサムライ』中島光芽(23歳・千葉県)

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■青山剛昌先生
何で登場人物を動物にしたのか分からない。なので、話に入りづらかった。あと、ラストで主人公が何故敵を蹴散らせたのかの理由も分かりづらい。パワーを感じる絵なので、次回作頑張って!
■田中モトユキ先生
絵は達者です。しかし、状況や心情を説明しすぎで、読者がのめり込む前に次の展開が始まっている。そのため、主人公に感情移入がしづらくなってます。あなたの場合「これで伝わるかな?」くらいの所で模索してみるといいかも。
■畑健二郎先生
絵も元気があって、実に少年漫画らしかったと思います。ただ反面、話はちょっとテンプレートすぎるかなと思いました。画面は独特なのに、やってることが割と普通だったので今後はお話にも独自の視点を出すといいと思います。
■藤田和日郎先生
ムードと世界観を表すのに必要な絵から逃げない貴方はとても凄いと思います。次の課題は魅力的なキャラを描くこと。それには貴方自身がキャラになりきらないとね。細部にキャラの魅力が宿ります。