89回募集中!2021年915日(水)しめきり

これまでの受賞者

これまでの受賞者一覧

第86回発表

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  • 部門順

入選

賞状・記念盾・賞金50万円・ペンタブレット(Wacom Intuos Pro Large)またはスキャナー・CLIP STUDIO PAINT PRO・受賞作収録本

児童部門

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「アース・ゲッター」あんどろめだ(20歳・愛知県)特別育成金 33万円

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■樫本学ヴ先生
「面白そう!! と思っていたのに、面白くなる前に終わってしまった。」というのが、一番の感想です。非常にもったいない。絵柄は可愛く、元気も迫力もありました。

■沢田ユキオ先生
バトルシーンなど、全編に迫力のあるいい作品だと思います。導入も上手! とても読みたい気にさせてくれます。描きたいものを、楽しんで描いている姿勢にも好感。

■のむらしんぼ先生
好感が持てるカワイイ絵柄。主要キャラ二人の描き分けもできていて、お話もわかりやすい。ラストの終わり方はアッサリしているが、逆にくどくなくて読後感がよい。

■むぎわらしんたろう先生
画は、かなり上手いです! 特に主人公や敵のアップが印象に残ります。話は、敵との戦いの中に主人公のピンチがあれば、一発逆転の必殺技も爽快なものになります。

少年部門

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「俺が花火に勝てるとしたら」由田果(26歳・神奈川県)特別育成金 100万円

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■あだち充先生
男二人、女一人でフラれる方の男が主人公――絵の上手さ、スムーズな話の展開には手慣れた安定感がありますが、もう一人の男の存在感が中途半端な気がします。何かひとつ意外性が欲しかった。

■高橋留美子先生
画力は抜群。主人公の空回りを描きつつ、読者には女の子の気持ちが伝わる演出で、うまいです。これは読者を意識し、自分の作品を客観的に見る能力があるからです。期待大です。

■青山剛昌先生
とても面白かった。絵もかなり上手いし演出も丁寧で読みやすく、主人公の気持ちが伝わって来てよかった! 欲を言えば、ヒロインが好きなのは親友だとわかってからラストまでのテンポをよくしたら完璧だったかも(笑)。

■畑健二郎先生
絵も話もよく描けてます。アドバイスがあるとするなら、絵にしろお話にしろ今はまだ、もっと尖った個性が出るよう意識した方がいいかもしれません。新人の域は十分超えてるので今後の成長に期待しています。

青年部門

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「ウンナ母斑」sacco(30歳・岐阜県)特別育成金 100万円

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■花沢健吾先生
優しい絵柄と無常さのギャップがとても良かったです。少し分かりづらい描写がありましたが、自分の世界を確立していると思いますので、このまま突き進んで欲しいです。

■太田垣康男先生
泣いた。あまりの完成度に脱帽。少女漫画の名作に触れたような圧倒的な読後感に呆然とする。考え抜かれた神話世界のシステムや死生観の中で繰り返す天使達の運命。命の誕生は美しくも残酷で、喜びと悲しみ、絶望と祈りに満ちている。こんなに詩的で力強い漫画が新人賞の応募作とは!タイトルのセンスも素晴らしい!

■浅野いにお先生
繊細な絵柄と残酷な物語がマッチしている良い作品でした。一般向けの作品ではないと思いますが、物語自体は広い層に伝わる内容で、しっかりとしたテーマがあり読みやすかったです。鳥に食べられる(?)シーンをはじめ所々分かりづらい描写があり、ファンタジー作品の場合は特に説明不足の箇所を読者が経験則で補完できないことがあるので、少しくどいくらいに舞台的な描写があっても良かったかもしれません。今後、悲劇を題材にせずとも作品が描けるようになれば、さらなる飛躍を見込めると思います。

■石塚真一先生
想像の世界に絵の力で十分な説得力を持たせていました。丁寧に描かれた絵から、作品への愛情を感じました。色々なモノ(慈悲、親子、愛、、、)について、あらためて問いかけ考えさせてくれる作品でもありました。現世にとらわれない大きなスケールを持った作者なので、これからの時代にも活躍を期待しています。

■業田良家先生
メルヘンチックな描線と絵柄は魅力があって巧い。人がこの世に生を受けることへの喜びや、逆に残酷さも深く伝わってくる。それは話の設定がよく練られているからだろう。

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「しののめ高校美術部日記」二階の窓(20歳・京都府)

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■花沢健吾先生
4 コマ?形式で世界の終わりへの日常を淡々と描く。シンプルなキャラ絵とトーンの貼りが想像力を掻き立てるので、さらなる展開で読者を別の場所に連れて行ってほしいです。

■太田垣康男先生
コロナ禍でこの作品を読むと凄まじい説得力とリアリティーを感じる。我々は終末に向かう日常を淡々と生きている、という本作のテーマを今ほど読者が理解できる時も無いだろう。時系列を入れ替える後半の演出も巧みで素晴らしい。

■浅野いにお先生
読み出しの印象に反して、しっかり短編漫画としてまとめられていたことに意表を突かれました。全体を通して世界観の体温の低さが素晴らしかったです。とはいえこのノリを長期連載として成立させるには工夫が必要かもしれません。特に昨今女の子三人組のだべり漫画はある種のテンプレになっていて、こういった作品は読者からの評価がキャラの好感度に完全に依存してしまうので無難な内容に陥りがちです。今時のセンスや洗練された絵柄は光っていますが、それ以上の突き出た個性が欲しいです。あと細かい点で言うと、キャラの描き分けが足りません。見た目の差別化はもちろんですが、この作品は特に会話漫画なので、「この台詞はこのキャラでしか成立しない」くらい言葉と性格にも多様性が出るように心がけてください。

■石塚真一先生
今現在の若手作家が描く、新しい作品だと思いました。今を生きる若者の中に、共感する読者も多いんじゃないでしょうか。「今」という雰囲気を作品を通して感じました。

■業田良家先生
「コロナ」の前に描かれているはずなのに、静かに世界が終わっていく感じが表現されていて、感覚の鋭さを感じた。コマ割りや話の展開も独創的ですごく才能を感じる。光の表現も上手で教室のカーテン越しの光を懐かしく思い出した。

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「ボクククボタ」後藤杏奈(20歳・島根県)

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■花沢健吾先生
独特な雰囲気で気になったのですが、ちょっと独りよがりになっていて読者を置いてきぼりにしている感じがしました。何を言いたいのか、また言いたくないのか整理して、読者を味方につけてこの世界観に引き込んで欲しいです。

■太田垣康男先生
他人から存在を認められず孤立していく主人公。その状況を変えたいのに、理解しない周りを馬鹿だと思う自意識から抜け出せないままお話は終わる。殻に閉じこもって変わらない主人公に同情も共感も興味も湧かない。せめて漫画の中だけでも殻を破る姿を見せて欲しい。

■浅野いにお先生
描きたいものを描いている感じは伝わってくるのですが、物語、表現ともに説明不足な箇所が多いです。例えば冒頭の馬跳びのシーンは、後のページのセリフを読むまで誰が何をして何が起きたのか分かりませんでした。中盤に登場するクラスメイト女子も特に説明がなく、登場した理由が後半に回収されるわけでもないので物語上必要性がありません。こういった雰囲気の漫画には「こういうキャラ」「こういうシーン」あるよね、という読み方もできますが、読者に委ねてばかりでは?みどころがありません。雑誌は商業なので、最低限の必然性と見せ場は作ってください。主人公の内面の変化だけでなく、それが他者に影響を与える、もしくは他者から影響を受ける、人と人のコミュニケーションを描いてほしいです。

■石塚真一先生
絵と感情の動きに作者独特の感性を感じました。作者らしさが良く表現されていました。絵はベタが目線を誘導して読みやすかった。キャラクターの表情のバリエーションが増えたら、もっと自由に色々な物語が描けるかと思います。

■業田良家先生
名前を覚えてもらえないのは辛いし、悪口を言われても言い返せないのも悔しい。でも漫画はその思いを単に綴るだけでは面白くなりません。この主人公は悪口を耳で聴かないで、鼻で吸い込んでいますよね。その意外なアイデアをふくらませた方が面白くなったのに…。

佳作

賞状・記念盾・賞金30万円・受賞作収録本

児童部門

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「紙神草子」ひなしょ(17歳・岡山県)特別育成金 33万円

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■樫本学ヴ先生
17歳で、これだけ描けるのは素晴らしいです。漫画を本当に楽しんで描いているのが、画面を通して伝わってきます。読みづらい部分もありますが、将来性を感じます。

■沢田ユキオ先生
「勢い」と「やる気」を感じ、カッコイイキャラを創ろうとする意欲にも好感が持てます。折り紙ネタは面白く、弱点の水に対する油紙のアイデアもわかりやすくていい!

■のむらしんぼ先生
作者の漫画に向かう真摯な姿勢、熱い思いが伝わってきます。ただ、絵的に見づらいコマが多々見られます。絵は下手ではないので、せっかくの画力がもったいない!

■むぎわらしんたろう先生
前回の応募作品と比べると、格段の進歩です。線が細く頼りなかった作画も、しっかりしてきました! まだまだ17歳! これからもどんどん伸びると思います。

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「私の能力はギャグ補正」矢広(21歳・愛知県)特別育成金 33万円

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■樫本学ヴ先生
面白く読めました。絵も上手く、細かいところまで描けています。発想もギャグのパロディ性も、センスを感じます。セリフが多いですが、不思議とストレスなく読めます。

■沢田ユキオ先生
ギャグ漫画にありがちな表現を、「ギャグ補正」という能力にしてしまうという設定が、とても面白い!! 読みづらいところもありますが、テンポや間もいいですね。

■のむらしんぼ先生
「ギャグ補正」という発想! そのギャグ補正の能力を持つ能力者が主人公! なるほど、そんな世界観があったのか! 作者の目の付け所、ギャグ補正能力に脱帽です!

■むぎわらしんたろう先生
小さなコマの隅々まで、ギッシリ描かれた作画が見事です! しかし、セリフで笑いを取ろうとしており、児童向けの漫画としては、読者には少し難しい気がします。

少年部門

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「終雪に立つ」壱原ちぐさ(22歳・京都府)

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■あだち充先生
絵にも話にも細部にこだわる職人臭がプンプンしていてよろしいかと。絵の説得力で成立した作品。あとはメジャー臭を少々加えれば鬼に金棒です。

■高橋留美子先生
ややクセのある人物の絵は磨けばのびしろがあるかもと思いますが、話がわかりいくいです。言いたい事はわかるのですが、もっと読者に伝える努力、構成の勉強をしてください。

■青山剛昌先生
う――ん… なぜ、この話をタイムスリップものにしたのかがわからない。タイムスリップした理由も描かれていないし、現代とのギャップを使ったエピソードもほとんどない… 絵はとても上手いので、もったいない。

■畑健二郎先生
絵は個性的でよく描けてます。お話はちょっと難しい印象。キャラが動いていないのが原因かなと思います。タイムスリップした主人公が戸惑うこともなく仏師の世話になる展開は物語の都合に合わせすぎと感じました。

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「赤色移り」野村UFO(25歳・沖縄県)

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■あだち充先生
エピソードにしてもギャグにしてもストレート過ぎです。もう少しひねったり、すかしたりしてくれないと読んでる方が照れてしまいます。

■高橋留美子先生
話の進め方はかなり強引なのですが、ヒロインの元気、表情の豊かさ、体の線のやわらかさは魅力的です。主人公が表情を会得するエピソードは、もうひとひねり欲しい。「話を立ち聞きする」では弱いです。

■青山剛昌先生
ザ・ラブコメって感じでよかったけど、思った通りの展開過ぎて、ちと物足りなかったかも… ラストでもう一波瀾あった方がオレ好み。「どうしたら顔、戻るんだろう…」ってオチはとてもよかった♪

■畑健二郎先生
シンプルなラブコメでよかったです。ただ、もう少し描き方はあったかと。8Pで男の子を赤面させてしまったら、作品の主軸がぼやけるのは明白。削るべき。他にも描きたいシーンが先行してバランスが崩れてた。

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「猫に花」山口和海(22歳・長崎県)

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■あだち充先生
生き生きとした猫キャラに比べると登場する人物達が少し残念… ラストページもただの1ページと考えずに構図も含めてもっと悩んで欲しかった。

■高橋留美子先生
作者なりの江戸という世界がもう一つ描ききれていません。あと、対立の構図が猫はいいのですが、ライバルのキャラがおっさんでは、なんか面白くない。少年漫画としてワクワクする要素はなにか考えてみてください。

■青山剛昌先生
う――ん… ストーリーは悪くなかったんだけど。なぜ花火師を化け猫にしなきゃならなかったのかが最後までわからなかった。化け猫なんだから普段は人間に化けているとかならまだよかったかも…

■畑健二郎先生
少年漫画らしく好感度が高かった。ただ、物語自体の沸点は低いと感じました。テーマが絞り込めていないのが原因で、キジとの関係性が、友情なのか、家族愛なのか、二人を強く結びつけるエピソードに乏しい印象でした。

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「希望は君のためにある」紅川ぎょにく(24歳・大阪府)

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■あだち充先生
話作り、構成力にセンスを感じます。じっくり時間をかけて自分の世界を構築していくタイプと勝手に思ってしまったのですが…

■高橋留美子先生
変な夢とか「なんだろう」と思わせる演出力はあるかも。絵はもっと線を整理してください。男の子のキャラは所詮架空のもので、ヒロインが孤立していてモノローグで話が進んでいるため、もうひとつ説得力がありません。

■青山剛昌先生
スゲー面白かった! 演出がわかりづらいシーンが所々あったけどネームのセンスが凄まじくて、スルスル読めた! 絵が少し雑気味かなぁ…と思ったけどその方が迫力が出ていいのかも。

■畑健二郎先生
重いテーマに挑戦しようという姿勢はいいと思います。ただ、さすがにちょっと暗すぎ? 暗い絵を描こうとしすぎて、もはやキャラクターが何を考えているのか読み取ることが難しい場面も多かったと思います。

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「恋はいつも、すれ違い」二宮ユウキ(24歳・東京都)

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■あだち充先生
男女二人の高校生と作者の一生懸命さは伝わって来ました。ただ、ネコと占い師はキャラも関わり方もテキトー過ぎです。

■高橋留美子先生
キャラクターの気持ちに共感できるので読後感はさわやかです。占い師のエピソードは、ご都合主義というか、強引な感じで、別の工夫で展開してほしかった。絵はバラつきがあり不安定です。練習してください。

■青山剛昌先生
やりたい事は面白いと思うんだけど、上手く表現できていない。恋愛を手助けする占い師を出さずに、もっと二人の感情の起伏を詳しく描いた方がよかったかも… でもラストの「積もる話が、いっぱい…」はよかった!

■畑健二郎先生
微笑ましいすれ違いは楽しく読むことができました。ただ、やはり絵の問題が大きい。デッサンはともかくパースは少し勉強するだけで、もう少し改善できる問題なので、早目に何とかした方がよいでしょう。

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「3Bとお姉ちゃん」村越ゆずお(28歳・東京都)

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■あだち充先生
所々、疑問を感じる説明もあるのですが絵の上手さと、二人(?)の会話につき合ってると作品全体がそういう世界なんだと思えて来たのでOKです。

■高橋留美子先生
絵は非常にうまいです。しかし、起承承承という感じで、モノローグの視点もブレているし、ダラッとした印象です。世界観をうまく使えていない。もっとたくさん外圧とエピソードを入れこんでください。

■青山剛昌先生
やろうとしている事はとても面白いんだけど、とにかく話がわかりにくい! 地球で何かが起きて、人類がほとんどいなくなっているんだろうけど、それをロボットに、というか読者にわからせて欲しかった。

■畑健二郎先生
絵柄もキャラクターも可愛らしく描けていて、個性の強い画面はよかったと思います。ただ、絵もお話も細部の粗さが目立ちました。絵を枠外に描きすぎです。説明不足な表現も多く、ちょっと理解しづらいと感じました。

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「花ちゃんの鼻くそ」染知佑果(22歳・東京都)

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■あだち充先生
残念ながら体質的に苦手な分野です。残念ながら…

■高橋留美子先生
バカバカしくていいと思いますが、ラストは都合良すぎる感じ。もうひとひねり欲しいです。あとは、ずっと鼻くその出ているヒロインを読者が好きになれるでしょうか?

■青山剛昌先生
正直、最初読んでて、全くのれなかったんだけど…徐々に面白くなって来て(鼻くそが伸びるあたりから…)ラストのドンデン返しに「やられたw!」と思い、思わず佳作に入れてしまいました(笑)。オチは絶品♪

■畑健二郎先生
単純にネタが苦手でした。不快さが先行しすぎてまともに読むことも難しかったです。ただ、ネタとしては少年誌よりももっと低学年向けな印象でした。絵もかなり粗く、コピペを多用してるのも気になりました。

少女・女性部門

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「マジカルピーチ」雨音奈子(19歳・東京都)特別育成金 33万円

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■岩本ナオ先生
イケメンが美少女戦士に変身して魔法少女のサポートなんて最高だと思いました。どんな物語も先が気にならないと読まれないのでそこがクリアできていてすごいです。なので画力のアップと見せ方の勉強を頑張ってください。

■宇佐美真紀先生
上手に描けている部分もあるので、背景や画面作りにもっと時間をかければ見映えがよくなるかと。物語は魔法少女を知らない人には世界観が理解しにくいところも。読者に伝わりやすいよう要点をしぼることも大事です。

■水瀬 藍先生
面白い! 始まりから終盤までモモナの状況、心情など表現の仕方がとても上手です。展開は予測できるものの、それでも切なく、感動させられました。この感覚のまま、これからもどんどん作品を描いていってほしいです!

■やぶうち優先生
絵は不安定ながら、かわいく描こうという意欲は伝わります。ただ、背景がほとんどないので場面がわかりづらいです。また物語は既存の作品の影響が色濃いので、今後は作者独自の設定や世界観で個性的に見せる工夫を。

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「ぎゅっと、好きって、だきしめて!!」こまたしいな(16歳・茨城県)特別育成金 33万円

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■岩本ナオ先生
主人公の気持ちに起承転結があるので読みやすいです。男の子の設定からの最後の見せ場もすごくいいかと。ただ男女の絵の差別化は要練習です。また話の入り方が唐突なので、背景ゴマの工夫や構図などで雰囲気作りを。

■宇佐美真紀先生
かわいい表情が描けています。男の子が人形になるのは理由も明かされず不思議でしたが、状況はおいしいのでもっと面白くできるかと思いました。絵で伝わりにくいところが時々あるので、どういう表現をすべきか研究を。

■水瀬 藍先生
16歳でこの完成度、驚きました。細部まで丁寧で、見せたいシーンへのこだわりが伝わってきます。絵柄もかわいく素直な話作り。初めて彼の変身を見るシーンは、ドキッとしました。これからもどんどん描いてください。

■やぶうち優先生
人気作品をよく研究しているなと感心しました。話の設定はかわいらしいのですが、展開はやや強引。説明不足なところも。絵柄は安定していて魅力的なので、オリジナリティのある表情の描き方を追究をしてみてください。

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「ヨモギノハナ」足立原ひかり(31歳・神奈川県)×小野ゆりえ(30歳・静岡県)特別育成金 33万円

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■岩本ナオ先生
面白かったです。しっかりまんがが描けているし絵もかわいいです。少女まんがをわかっていて、最初から最後まで絵が丁寧なのも好感度高いです。意識していくとしたら、読者さんを楽しませようと工夫するところかと。

■宇佐美真紀先生
絵も話の構成も誌面に載っていてもおかしくないレベルでした。主人公も元気で若い女の子が共感しやすいタイプでとてもいいです。あとはプロのやるような話になってくるので、マイナスな面を見つけられないくらいです。

■水瀬 藍先生
絵柄がとてもかわいく好感のもてるキャラ達ばかりで読んでいて楽しかったです。ヒロインもいいし、妹も細かいところまでかわいい。ただ、心情を丁寧に追うストーリーなのにラストで説明をつめこんでいるのが残念です。

■やぶうち優先生
キャラの魅力と名前にちなんだエピソードで面白く読めました。読みやすく安定感もあります。ただ、この手のネタは整合性にボロが出るので気をつけてください。またラストの種明かしが冗長に見えない工夫が必要です。

青年部門

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「デザインの先生」月森キツネ(34歳・徳島県)

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■花沢健吾先生
こちらも優しくも残酷な世界で自分を見つけていく物語ですが、先生のキャラが魅力的でウザくならないのは、作家性である気がしますので伸ばしていってほしいです。 主人公の作成したフォントも独りよがりな想像ではない、作者の経験に基づく説得力があり好感が持てます。続きを読みたいと思わせる作品でした。

■太田垣康男先生
何故先生は意味深なペスト医師の衣装を着て素顔を晒さないのか? その疑問には触れることなく物語は終わり、読後感は非常にモヤモヤする。よく有る平凡な主人公の自分探しに水と油の様なホラー要素が入り、混ざる事なく終わった感じ。要するに消化不良です。

■浅野いにお先生
物語の作りは非常にスタンダードで読みやすかったです。あまり毒がないので、人によってはあまり印象に残らなそうなところが惜しいですが、拾った植物で作ったフォントというのは意外性があり、かつそれが賞を取るという流れに納得がいくので、綺麗すぎる展開であるにも関わらずご都合主義な感じがしないのは、かなり評価できると思います。物語だけでなく、演出や絵での表現にも、作品の端々から作者のアイデアを感じます。タイトルはもう少し欲張って癖のあるものでも良かったと思いますが、平均スキルの高い方なので今後ますます良い作品を作れるんじゃないでしょうか。

■石塚真一先生
とても読みやすく、キャラクターもしっかり描けていた。加えて読後感の良さも気持ちよかった。キャラクターの描き分けに長けた作者なので、さらなる人と人の関係のバリエーションを見てみたいと思いました。

■業田良家先生
この話は先生の姿を「ペスト医師」のような異形のキャラクターにしたことで成功している。(できればオリジナルな顔を創造してほしかったが。)そのデザインの先生も実は医者になりたかったという意外性も良い。ただし、話の終わり方にもうひとひねりほしい。漫画家は、そこが一番頑張るところです。

この作品を読む

「春の襲来」ヤニ村カス美(18歳・大阪府)

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■花沢健吾先生
何を伝えたいのか、もしくは何を伝えたくないのか、どちらでも構わないのですが中途半端になっていました。表現力そのものは才能を感じるので、心を閉じずに次は読者のために描いてみてほしいです。

■太田垣康男先生
天才だと思う。この作者は凄い。繊細すぎる心が見る世界の狂気と現実、なのに作者の視線には常にユーモアがあり、その緩衝材の存在がより狂気の重圧を感じさせる。世界をこんな風に見ている作者の日常を想うと涙が出る。哀しくて笑える快作。

■浅野いにお先生
考えるより感じるタイプの漫画だと思うんですが、その点で言うと僕は大変高まりました。正直意味はわかりませんでしたが、それでも読んでしまうのはこの作品が相当才気走っていることへの証左です。そこまで不条理に逃げているわけではないですし、不穏さや不安定さをかなりの確度で描けています。そして絵や構図、セリフ等は一級です。これを描いたご本人が何を思ってこれを商業誌に投稿したのかは不明ですし、もしこのアンバランスな漫画が一般商業誌の新人賞でまっとうに評価されると思っていたのならば正気の沙汰じゃありませんが、ならばむしろ誌面に載せるべきだと思い僕は満点を付けました。色々と未知ですが新人の応募作ならそれで十分です。それと捨て垢のようなペンネームは後々後悔すると思うので、特に強いこだわりがないならば改名をお勧めします。これは僕の実体験に依るものです。

■石塚真一先生
物語以上にアート性に富んだ作品でした。動植物や人物、構図、どれをとってもプロの絵です。長いストーリーも読んでみたい。

■業田良家先生
作者の意図は分からないが、とにかく恐怖を感じた。春が来るのが恐ろしくなりました(笑)。もっと分かりやすいホラー漫画を描いたらいいかもしれない。画力は十分あります。

奨励金

10万円

児童部門

「ラフ&ピース」柴田直樹(21歳・愛知県)

少女・女性部門

「金魚姫の憂鬱」とさか(28歳・千葉県)

「どないやねんて、君」今坂みう(22歳・愛知県)

青年部門

「今日の日はさよなら」稲村葵(23歳・神奈川県)

「失楽園」南賀なん(21歳・大阪府)

「ストレンジ・サイエンティスト」小石川(25歳・栃木県)

大賞※該当者なし

児童部門

入選

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「アース・ゲッター」あんどろめだ(20歳・愛知県)特別育成金 33万円

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■樫本学ヴ先生
「面白そう!! と思っていたのに、面白くなる前に終わってしまった。」というのが、一番の感想です。非常にもったいない。絵柄は可愛く、元気も迫力もありました。

■沢田ユキオ先生
バトルシーンなど、全編に迫力のあるいい作品だと思います。導入も上手! とても読みたい気にさせてくれます。描きたいものを、楽しんで描いている姿勢にも好感。

■のむらしんぼ先生
好感が持てるカワイイ絵柄。主要キャラ二人の描き分けもできていて、お話もわかりやすい。ラストの終わり方はアッサリしているが、逆にくどくなくて読後感がよい。

■むぎわらしんたろう先生
画は、かなり上手いです! 特に主人公や敵のアップが印象に残ります。話は、敵との戦いの中に主人公のピンチがあれば、一発逆転の必殺技も爽快なものになります。

佳作

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「紙神草子」ひなしょ(17歳・岡山県)特別育成金 33万円

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■樫本学ヴ先生
17歳で、これだけ描けるのは素晴らしいです。漫画を本当に楽しんで描いているのが、画面を通して伝わってきます。読みづらい部分もありますが、将来性を感じます。

■沢田ユキオ先生
「勢い」と「やる気」を感じ、カッコイイキャラを創ろうとする意欲にも好感が持てます。折り紙ネタは面白く、弱点の水に対する油紙のアイデアもわかりやすくていい!

■のむらしんぼ先生
作者の漫画に向かう真摯な姿勢、熱い思いが伝わってきます。ただ、絵的に見づらいコマが多々見られます。絵は下手ではないので、せっかくの画力がもったいない!

■むぎわらしんたろう先生
前回の応募作品と比べると、格段の進歩です。線が細く頼りなかった作画も、しっかりしてきました! まだまだ17歳! これからもどんどん伸びると思います。

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「私の能力はギャグ補正」矢広(21歳・愛知県)特別育成金 33万円

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■樫本学ヴ先生
面白く読めました。絵も上手く、細かいところまで描けています。発想もギャグのパロディ性も、センスを感じます。セリフが多いですが、不思議とストレスなく読めます。

■沢田ユキオ先生
ギャグ漫画にありがちな表現を、「ギャグ補正」という能力にしてしまうという設定が、とても面白い!! 読みづらいところもありますが、テンポや間もいいですね。

■のむらしんぼ先生
「ギャグ補正」という発想! そのギャグ補正の能力を持つ能力者が主人公! なるほど、そんな世界観があったのか! 作者の目の付け所、ギャグ補正能力に脱帽です!

■むぎわらしんたろう先生
小さなコマの隅々まで、ギッシリ描かれた作画が見事です! しかし、セリフで笑いを取ろうとしており、児童向けの漫画としては、読者には少し難しい気がします。

少年部門

入選

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「俺が花火に勝てるとしたら」由田果(26歳・神奈川県)特別育成金 100万円

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■あだち充先生
男二人、女一人でフラれる方の男が主人公――絵の上手さ、スムーズな話の展開には手慣れた安定感がありますが、もう一人の男の存在感が中途半端な気がします。何かひとつ意外性が欲しかった。

■高橋留美子先生
画力は抜群。主人公の空回りを描きつつ、読者には女の子の気持ちが伝わる演出で、うまいです。これは読者を意識し、自分の作品を客観的に見る能力があるからです。期待大です。

■青山剛昌先生
とても面白かった。絵もかなり上手いし演出も丁寧で読みやすく、主人公の気持ちが伝わって来てよかった! 欲を言えば、ヒロインが好きなのは親友だとわかってからラストまでのテンポをよくしたら完璧だったかも(笑)。

■畑健二郎先生
絵も話もよく描けてます。アドバイスがあるとするなら、絵にしろお話にしろ今はまだ、もっと尖った個性が出るよう意識した方がいいかもしれません。新人の域は十分超えてるので今後の成長に期待しています。

佳作

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「終雪に立つ」壱原ちぐさ(22歳・京都府)

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■あだち充先生
絵にも話にも細部にこだわる職人臭がプンプンしていてよろしいかと。絵の説得力で成立した作品。あとはメジャー臭を少々加えれば鬼に金棒です。

■高橋留美子先生
ややクセのある人物の絵は磨けばのびしろがあるかもと思いますが、話がわかりいくいです。言いたい事はわかるのですが、もっと読者に伝える努力、構成の勉強をしてください。

■青山剛昌先生
う――ん… なぜ、この話をタイムスリップものにしたのかがわからない。タイムスリップした理由も描かれていないし、現代とのギャップを使ったエピソードもほとんどない… 絵はとても上手いので、もったいない。

■畑健二郎先生
絵は個性的でよく描けてます。お話はちょっと難しい印象。キャラが動いていないのが原因かなと思います。タイムスリップした主人公が戸惑うこともなく仏師の世話になる展開は物語の都合に合わせすぎと感じました。

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「赤色移り」野村UFO(25歳・沖縄県)

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■あだち充先生
エピソードにしてもギャグにしてもストレート過ぎです。もう少しひねったり、すかしたりしてくれないと読んでる方が照れてしまいます。

■高橋留美子先生
話の進め方はかなり強引なのですが、ヒロインの元気、表情の豊かさ、体の線のやわらかさは魅力的です。主人公が表情を会得するエピソードは、もうひとひねり欲しい。「話を立ち聞きする」では弱いです。

■青山剛昌先生
ザ・ラブコメって感じでよかったけど、思った通りの展開過ぎて、ちと物足りなかったかも… ラストでもう一波瀾あった方がオレ好み。「どうしたら顔、戻るんだろう…」ってオチはとてもよかった♪

■畑健二郎先生
シンプルなラブコメでよかったです。ただ、もう少し描き方はあったかと。8Pで男の子を赤面させてしまったら、作品の主軸がぼやけるのは明白。削るべき。他にも描きたいシーンが先行してバランスが崩れてた。

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「猫に花」山口和海(22歳・長崎県)

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■あだち充先生
生き生きとした猫キャラに比べると登場する人物達が少し残念… ラストページもただの1ページと考えずに構図も含めてもっと悩んで欲しかった。

■高橋留美子先生
作者なりの江戸という世界がもう一つ描ききれていません。あと、対立の構図が猫はいいのですが、ライバルのキャラがおっさんでは、なんか面白くない。少年漫画としてワクワクする要素はなにか考えてみてください。

■青山剛昌先生
う――ん… ストーリーは悪くなかったんだけど。なぜ花火師を化け猫にしなきゃならなかったのかが最後までわからなかった。化け猫なんだから普段は人間に化けているとかならまだよかったかも…

■畑健二郎先生
少年漫画らしく好感度が高かった。ただ、物語自体の沸点は低いと感じました。テーマが絞り込めていないのが原因で、キジとの関係性が、友情なのか、家族愛なのか、二人を強く結びつけるエピソードに乏しい印象でした。

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「希望は君のためにある」紅川ぎょにく(24歳・大阪府)

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■あだち充先生
話作り、構成力にセンスを感じます。じっくり時間をかけて自分の世界を構築していくタイプと勝手に思ってしまったのですが…

■高橋留美子先生
変な夢とか「なんだろう」と思わせる演出力はあるかも。絵はもっと線を整理してください。男の子のキャラは所詮架空のもので、ヒロインが孤立していてモノローグで話が進んでいるため、もうひとつ説得力がありません。

■青山剛昌先生
スゲー面白かった! 演出がわかりづらいシーンが所々あったけどネームのセンスが凄まじくて、スルスル読めた! 絵が少し雑気味かなぁ…と思ったけどその方が迫力が出ていいのかも。

■畑健二郎先生
重いテーマに挑戦しようという姿勢はいいと思います。ただ、さすがにちょっと暗すぎ? 暗い絵を描こうとしすぎて、もはやキャラクターが何を考えているのか読み取ることが難しい場面も多かったと思います。

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「恋はいつも、すれ違い」二宮ユウキ(24歳・東京都)

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■あだち充先生
男女二人の高校生と作者の一生懸命さは伝わって来ました。ただ、ネコと占い師はキャラも関わり方もテキトー過ぎです。

■高橋留美子先生
キャラクターの気持ちに共感できるので読後感はさわやかです。占い師のエピソードは、ご都合主義というか、強引な感じで、別の工夫で展開してほしかった。絵はバラつきがあり不安定です。練習してください。

■青山剛昌先生
やりたい事は面白いと思うんだけど、上手く表現できていない。恋愛を手助けする占い師を出さずに、もっと二人の感情の起伏を詳しく描いた方がよかったかも… でもラストの「積もる話が、いっぱい…」はよかった!

■畑健二郎先生
微笑ましいすれ違いは楽しく読むことができました。ただ、やはり絵の問題が大きい。デッサンはともかくパースは少し勉強するだけで、もう少し改善できる問題なので、早目に何とかした方がよいでしょう。

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「3Bとお姉ちゃん」村越ゆずお(28歳・東京都)

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■あだち充先生
所々、疑問を感じる説明もあるのですが絵の上手さと、二人(?)の会話につき合ってると作品全体がそういう世界なんだと思えて来たのでOKです。

■高橋留美子先生
絵は非常にうまいです。しかし、起承承承という感じで、モノローグの視点もブレているし、ダラッとした印象です。世界観をうまく使えていない。もっとたくさん外圧とエピソードを入れこんでください。

■青山剛昌先生
やろうとしている事はとても面白いんだけど、とにかく話がわかりにくい! 地球で何かが起きて、人類がほとんどいなくなっているんだろうけど、それをロボットに、というか読者にわからせて欲しかった。

■畑健二郎先生
絵柄もキャラクターも可愛らしく描けていて、個性の強い画面はよかったと思います。ただ、絵もお話も細部の粗さが目立ちました。絵を枠外に描きすぎです。説明不足な表現も多く、ちょっと理解しづらいと感じました。

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「花ちゃんの鼻くそ」染知佑果(22歳・東京都)

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■あだち充先生
残念ながら体質的に苦手な分野です。残念ながら…

■高橋留美子先生
バカバカしくていいと思いますが、ラストは都合良すぎる感じ。もうひとひねり欲しいです。あとは、ずっと鼻くその出ているヒロインを読者が好きになれるでしょうか?

■青山剛昌先生
正直、最初読んでて、全くのれなかったんだけど…徐々に面白くなって来て(鼻くそが伸びるあたりから…)ラストのドンデン返しに「やられたw!」と思い、思わず佳作に入れてしまいました(笑)。オチは絶品♪

■畑健二郎先生
単純にネタが苦手でした。不快さが先行しすぎてまともに読むことも難しかったです。ただ、ネタとしては少年誌よりももっと低学年向けな印象でした。絵もかなり粗く、コピペを多用してるのも気になりました。

少女・女性部門

佳作

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「マジカルピーチ」雨音奈子(19歳・東京都)特別育成金 33万円

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■岩本ナオ先生
イケメンが美少女戦士に変身して魔法少女のサポートなんて最高だと思いました。どんな物語も先が気にならないと読まれないのでそこがクリアできていてすごいです。なので画力のアップと見せ方の勉強を頑張ってください。

■宇佐美真紀先生
上手に描けている部分もあるので、背景や画面作りにもっと時間をかければ見映えがよくなるかと。物語は魔法少女を知らない人には世界観が理解しにくいところも。読者に伝わりやすいよう要点をしぼることも大事です。

■水瀬 藍先生
面白い! 始まりから終盤までモモナの状況、心情など表現の仕方がとても上手です。展開は予測できるものの、それでも切なく、感動させられました。この感覚のまま、これからもどんどん作品を描いていってほしいです!

■やぶうち優先生
絵は不安定ながら、かわいく描こうという意欲は伝わります。ただ、背景がほとんどないので場面がわかりづらいです。また物語は既存の作品の影響が色濃いので、今後は作者独自の設定や世界観で個性的に見せる工夫を。

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「ぎゅっと、好きって、だきしめて!!」こまたしいな(16歳・茨城県)特別育成金 33万円

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■岩本ナオ先生
主人公の気持ちに起承転結があるので読みやすいです。男の子の設定からの最後の見せ場もすごくいいかと。ただ男女の絵の差別化は要練習です。また話の入り方が唐突なので、背景ゴマの工夫や構図などで雰囲気作りを。

■宇佐美真紀先生
かわいい表情が描けています。男の子が人形になるのは理由も明かされず不思議でしたが、状況はおいしいのでもっと面白くできるかと思いました。絵で伝わりにくいところが時々あるので、どういう表現をすべきか研究を。

■水瀬 藍先生
16歳でこの完成度、驚きました。細部まで丁寧で、見せたいシーンへのこだわりが伝わってきます。絵柄もかわいく素直な話作り。初めて彼の変身を見るシーンは、ドキッとしました。これからもどんどん描いてください。

■やぶうち優先生
人気作品をよく研究しているなと感心しました。話の設定はかわいらしいのですが、展開はやや強引。説明不足なところも。絵柄は安定していて魅力的なので、オリジナリティのある表情の描き方を追究をしてみてください。

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「ヨモギノハナ」足立原ひかり(31歳・神奈川県)×小野ゆりえ(30歳・静岡県)特別育成金 33万円

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■岩本ナオ先生
面白かったです。しっかりまんがが描けているし絵もかわいいです。少女まんがをわかっていて、最初から最後まで絵が丁寧なのも好感度高いです。意識していくとしたら、読者さんを楽しませようと工夫するところかと。

■宇佐美真紀先生
絵も話の構成も誌面に載っていてもおかしくないレベルでした。主人公も元気で若い女の子が共感しやすいタイプでとてもいいです。あとはプロのやるような話になってくるので、マイナスな面を見つけられないくらいです。

■水瀬 藍先生
絵柄がとてもかわいく好感のもてるキャラ達ばかりで読んでいて楽しかったです。ヒロインもいいし、妹も細かいところまでかわいい。ただ、心情を丁寧に追うストーリーなのにラストで説明をつめこんでいるのが残念です。

■やぶうち優先生
キャラの魅力と名前にちなんだエピソードで面白く読めました。読みやすく安定感もあります。ただ、この手のネタは整合性にボロが出るので気をつけてください。またラストの種明かしが冗長に見えない工夫が必要です。

青年部門

入選

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「ウンナ母斑」sacco(30歳・岐阜県)特別育成金 100万円

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■花沢健吾先生
優しい絵柄と無常さのギャップがとても良かったです。少し分かりづらい描写がありましたが、自分の世界を確立していると思いますので、このまま突き進んで欲しいです。

■太田垣康男先生
泣いた。あまりの完成度に脱帽。少女漫画の名作に触れたような圧倒的な読後感に呆然とする。考え抜かれた神話世界のシステムや死生観の中で繰り返す天使達の運命。命の誕生は美しくも残酷で、喜びと悲しみ、絶望と祈りに満ちている。こんなに詩的で力強い漫画が新人賞の応募作とは!タイトルのセンスも素晴らしい!

■浅野いにお先生
繊細な絵柄と残酷な物語がマッチしている良い作品でした。一般向けの作品ではないと思いますが、物語自体は広い層に伝わる内容で、しっかりとしたテーマがあり読みやすかったです。鳥に食べられる(?)シーンをはじめ所々分かりづらい描写があり、ファンタジー作品の場合は特に説明不足の箇所を読者が経験則で補完できないことがあるので、少しくどいくらいに舞台的な描写があっても良かったかもしれません。今後、悲劇を題材にせずとも作品が描けるようになれば、さらなる飛躍を見込めると思います。

■石塚真一先生
想像の世界に絵の力で十分な説得力を持たせていました。丁寧に描かれた絵から、作品への愛情を感じました。色々なモノ(慈悲、親子、愛、、、)について、あらためて問いかけ考えさせてくれる作品でもありました。現世にとらわれない大きなスケールを持った作者なので、これからの時代にも活躍を期待しています。

■業田良家先生
メルヘンチックな描線と絵柄は魅力があって巧い。人がこの世に生を受けることへの喜びや、逆に残酷さも深く伝わってくる。それは話の設定がよく練られているからだろう。

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「しののめ高校美術部日記」二階の窓(20歳・京都府)

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■花沢健吾先生
4 コマ?形式で世界の終わりへの日常を淡々と描く。シンプルなキャラ絵とトーンの貼りが想像力を掻き立てるので、さらなる展開で読者を別の場所に連れて行ってほしいです。

■太田垣康男先生
コロナ禍でこの作品を読むと凄まじい説得力とリアリティーを感じる。我々は終末に向かう日常を淡々と生きている、という本作のテーマを今ほど読者が理解できる時も無いだろう。時系列を入れ替える後半の演出も巧みで素晴らしい。

■浅野いにお先生
読み出しの印象に反して、しっかり短編漫画としてまとめられていたことに意表を突かれました。全体を通して世界観の体温の低さが素晴らしかったです。とはいえこのノリを長期連載として成立させるには工夫が必要かもしれません。特に昨今女の子三人組のだべり漫画はある種のテンプレになっていて、こういった作品は読者からの評価がキャラの好感度に完全に依存してしまうので無難な内容に陥りがちです。今時のセンスや洗練された絵柄は光っていますが、それ以上の突き出た個性が欲しいです。あと細かい点で言うと、キャラの描き分けが足りません。見た目の差別化はもちろんですが、この作品は特に会話漫画なので、「この台詞はこのキャラでしか成立しない」くらい言葉と性格にも多様性が出るように心がけてください。

■石塚真一先生
今現在の若手作家が描く、新しい作品だと思いました。今を生きる若者の中に、共感する読者も多いんじゃないでしょうか。「今」という雰囲気を作品を通して感じました。

■業田良家先生
「コロナ」の前に描かれているはずなのに、静かに世界が終わっていく感じが表現されていて、感覚の鋭さを感じた。コマ割りや話の展開も独創的ですごく才能を感じる。光の表現も上手で教室のカーテン越しの光を懐かしく思い出した。

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「ボクククボタ」後藤杏奈(20歳・島根県)

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■花沢健吾先生
独特な雰囲気で気になったのですが、ちょっと独りよがりになっていて読者を置いてきぼりにしている感じがしました。何を言いたいのか、また言いたくないのか整理して、読者を味方につけてこの世界観に引き込んで欲しいです。

■太田垣康男先生
他人から存在を認められず孤立していく主人公。その状況を変えたいのに、理解しない周りを馬鹿だと思う自意識から抜け出せないままお話は終わる。殻に閉じこもって変わらない主人公に同情も共感も興味も湧かない。せめて漫画の中だけでも殻を破る姿を見せて欲しい。

■浅野いにお先生
描きたいものを描いている感じは伝わってくるのですが、物語、表現ともに説明不足な箇所が多いです。例えば冒頭の馬跳びのシーンは、後のページのセリフを読むまで誰が何をして何が起きたのか分かりませんでした。中盤に登場するクラスメイト女子も特に説明がなく、登場した理由が後半に回収されるわけでもないので物語上必要性がありません。こういった雰囲気の漫画には「こういうキャラ」「こういうシーン」あるよね、という読み方もできますが、読者に委ねてばかりでは?みどころがありません。雑誌は商業なので、最低限の必然性と見せ場は作ってください。主人公の内面の変化だけでなく、それが他者に影響を与える、もしくは他者から影響を受ける、人と人のコミュニケーションを描いてほしいです。

■石塚真一先生
絵と感情の動きに作者独特の感性を感じました。作者らしさが良く表現されていました。絵はベタが目線を誘導して読みやすかった。キャラクターの表情のバリエーションが増えたら、もっと自由に色々な物語が描けるかと思います。

■業田良家先生
名前を覚えてもらえないのは辛いし、悪口を言われても言い返せないのも悔しい。でも漫画はその思いを単に綴るだけでは面白くなりません。この主人公は悪口を耳で聴かないで、鼻で吸い込んでいますよね。その意外なアイデアをふくらませた方が面白くなったのに…。

佳作

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「デザインの先生」月森キツネ(34歳・徳島県)

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■花沢健吾先生
こちらも優しくも残酷な世界で自分を見つけていく物語ですが、先生のキャラが魅力的でウザくならないのは、作家性である気がしますので伸ばしていってほしいです。 主人公の作成したフォントも独りよがりな想像ではない、作者の経験に基づく説得力があり好感が持てます。続きを読みたいと思わせる作品でした。

■太田垣康男先生
何故先生は意味深なペスト医師の衣装を着て素顔を晒さないのか? その疑問には触れることなく物語は終わり、読後感は非常にモヤモヤする。よく有る平凡な主人公の自分探しに水と油の様なホラー要素が入り、混ざる事なく終わった感じ。要するに消化不良です。

■浅野いにお先生
物語の作りは非常にスタンダードで読みやすかったです。あまり毒がないので、人によってはあまり印象に残らなそうなところが惜しいですが、拾った植物で作ったフォントというのは意外性があり、かつそれが賞を取るという流れに納得がいくので、綺麗すぎる展開であるにも関わらずご都合主義な感じがしないのは、かなり評価できると思います。物語だけでなく、演出や絵での表現にも、作品の端々から作者のアイデアを感じます。タイトルはもう少し欲張って癖のあるものでも良かったと思いますが、平均スキルの高い方なので今後ますます良い作品を作れるんじゃないでしょうか。

■石塚真一先生
とても読みやすく、キャラクターもしっかり描けていた。加えて読後感の良さも気持ちよかった。キャラクターの描き分けに長けた作者なので、さらなる人と人の関係のバリエーションを見てみたいと思いました。

■業田良家先生
この話は先生の姿を「ペスト医師」のような異形のキャラクターにしたことで成功している。(できればオリジナルな顔を創造してほしかったが。)そのデザインの先生も実は医者になりたかったという意外性も良い。ただし、話の終わり方にもうひとひねりほしい。漫画家は、そこが一番頑張るところです。

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「春の襲来」ヤニ村カス美(18歳・大阪府)

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■花沢健吾先生
何を伝えたいのか、もしくは何を伝えたくないのか、どちらでも構わないのですが中途半端になっていました。表現力そのものは才能を感じるので、心を閉じずに次は読者のために描いてみてほしいです。

■太田垣康男先生
天才だと思う。この作者は凄い。繊細すぎる心が見る世界の狂気と現実、なのに作者の視線には常にユーモアがあり、その緩衝材の存在がより狂気の重圧を感じさせる。世界をこんな風に見ている作者の日常を想うと涙が出る。哀しくて笑える快作。

■浅野いにお先生
考えるより感じるタイプの漫画だと思うんですが、その点で言うと僕は大変高まりました。正直意味はわかりませんでしたが、それでも読んでしまうのはこの作品が相当才気走っていることへの証左です。そこまで不条理に逃げているわけではないですし、不穏さや不安定さをかなりの確度で描けています。そして絵や構図、セリフ等は一級です。これを描いたご本人が何を思ってこれを商業誌に投稿したのかは不明ですし、もしこのアンバランスな漫画が一般商業誌の新人賞でまっとうに評価されると思っていたのならば正気の沙汰じゃありませんが、ならばむしろ誌面に載せるべきだと思い僕は満点を付けました。色々と未知ですが新人の応募作ならそれで十分です。それと捨て垢のようなペンネームは後々後悔すると思うので、特に強いこだわりがないならば改名をお勧めします。これは僕の実体験に依るものです。

■石塚真一先生
物語以上にアート性に富んだ作品でした。動植物や人物、構図、どれをとってもプロの絵です。長いストーリーも読んでみたい。

■業田良家先生
作者の意図は分からないが、とにかく恐怖を感じた。春が来るのが恐ろしくなりました(笑)。もっと分かりやすいホラー漫画を描いたらいいかもしれない。画力は十分あります。


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