82回募集中!2018年315日(木)しめきり

これまでの受賞者

これまでの受賞者一覧

第81回発表

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入選

賞状・記念盾・副賞50万円・ファクシミリまたはデジタルカメラ・ペンタブレット・CLIP STUDIO PAINT PRO・受賞作収録本

児童部門

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「悪魔の子育て」織田一輝(25歳・千葉県)特別育成金

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■樫本学ヴ先生
主題がはっきりしていて、ストレスなく読めました。絵が魅力的で引きつけられます。この雰囲気を生かしつつ、もっと子ども視点の作品にも挑戦してみてください。

■沢田ユキオ先生
絵は、若干かたい気はしますが、一コマ一コマから作品に対する真摯な姿勢が感じられ、とても好感が持てます。その真剣さゆえのラストも、かなり衝撃的でした。

■のむらしんぼ先生
短編読み切り作品での物語のもっていき方…、すなわち「構成力」がお見事です。ラスト、涙がこみ上げてきました。兎にも角にも、作者の「作家性」に敬意を表します。

■むぎわらしんたろう先生
大変面白く読めました! 悪魔の心変わりが、感動を呼びます。欲を言えば、子どもがどう育ったのかという後日談と、もう少し児童漫画的な要素がほしい気がします。

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「奇怪の魔杖アルカナ」合田富美(26歳・東京都)特別育成金

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■樫本学ヴ先生
手慣れた印象で、本当に上手いです。キャラに表情があり、きちんと演技しています。課題は、コロコロ的な思い切り、画面作り、主人公作りができるかだと思います。

■沢田ユキオ先生
目新しさは感じませんが、独自の世界がしっかり出来上がっているので、とても面白く読めました。今回の作品の中では、一番完成度の高い作品だと思います。

■のむらしんぼ先生
ペンタッチもよく、絵もキレイで、スッキリ読みやすいのがよい。絵に対する作者の丁寧さを感じます。キャラもきちんと立っていて、セリフも簡潔で読みやすいです。

■むぎわらしんたろう先生
魔法の杖と少年の物語を、ギャグいっぱいで楽しく読めました。絵がとてもきれいで、キャラの表情が上手い! ただ、ギャグとキメる所のメリハリがほしいですね。

少年部門

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「この劇場の中で・・・」斎藤キミオ(22歳・東京都)特別育成金

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■青山剛昌先生
う──ん…悪くはなかったけど、演出がうまくいってないシーンが多々あった! 回想シーンが分かりづらかったり、右ページの最初のコマがえらく小さかったり。でもセリフのセンスは良かったので次に期待です!

■田中モトユキ先生
前半は構成、演出ともぎこちない印象ですが、後半にいくにつれ、とても良くなっていく。ラスト前の劇場の見開き、引きでの感情表現にグッときた。過度に感情を押しつけて来ないバランスがいいなと思いました。

■畑健二郎先生
今回の選考の中で言えば、絵もお話も文句なしのクオリティでした。単純に面白かったですし、とても切なかったです。ただ、あえて言わせてもらえれば、ドラマとしての古さは否めないかなと思いました。

■藤田和日郎先生
人の心を丁寧に描いた良い漫画でした。次の君の課題は、読者が何を見たいか想像し構想するってことです。欠けたピースがはまって転がる幸せな話を、振り幅を大きくして描いてくださいね! 楽しみにしてます。

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「見えない死神」高橋雄一(22歳・東京都)特別育成金

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■青山剛昌先生
面白かった! 死神のキャラもセリフもいいし、なにしろ、主人公の気持ちが伝わってきて、ぐっと来ました。ただ、主人公の名前を「メグロ」にしない方が良かったかも? 名字だと勘違いしちゃうから・・・(笑)

■田中モトユキ先生
死神と女の子のやりとりがとてもいい。悪霊的な絵の表現力が際立ってうまい。残念だったのが、28Pの死神をあえて「外し」に持っていったこと。ここはビシッと決めに行くべき所です!

■畑健二郎先生
構図にこだわろうという姿勢や、女の子の単純な可愛さは良かったと思います。設定や展開も少年漫画を意識したダイナミックな作りで、特に読後感は良かったと思います。とはいえ、設定のためにドラマやキャラを動かしている印象は受けました。

■藤田和日郎先生
絵や画面が見やすいです。いい武器ですよ。あとの君の課題は・・・漫画の物語では<設問>が明確であればあるほどイイのです。『何が欠けていて、どういう風に埋まったから円満になったか』です。この作品はそこが弱いのです。

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「泡色ノスタルジー」羊歯葉(19歳・埼玉県)

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■青山剛昌先生
セリフのセンスは抜群にいいんだけど、見せ方がスッゲ――分かりづらい。でも、今まで見たことのないマンガだったので(絵も)、この感覚は大切にして欲しい。次はおじさんにも分かりやすくしてね(笑)

■田中モトユキ先生
癖はあるが、絵は上手いし、表現力が素晴らしい。内向きに悩む少年、不思議な少女、とてもスッと入り込めて、爽やかな結果に連れて行ってくれる演出力を持っている。とても才能を感じます。

■畑健二郎先生
独特の絵、独特の描写で独自性を出そうとする姿勢は非常に良かったと思います。目の描写も印象的で、センスを感じました。一方で、やはりセンスだけで読者を魅了するには、絵にしろ、シナリオにしろ根本的な基礎が足りてない気がします。

■藤田和日郎先生
感性と絵の切り取り方が本当に素敵です。読者が読みたいものを想像して、それを与えてあげる気持ちよさを知ってもらいたいな。君のこの作風は、少年誌での最強の武器なんだから。頑張って!

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「魔女に恋した少年の話」ミノシタキノ(21歳・神奈川県)

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■青山剛昌先生
なんかジブリみたいな話だったけど、面白かった! 特に30ページ目の刃物が花に変わる所は、「やるなぁ」と思いました! でも、28ページ目の3コマ目は、1コマ目に持って来て欲しかった!

■田中モトユキ先生
ウッド君とカメリアさん、応援したくなる真っ直ぐさがとても良く表現されていると思います。クライマックスの花に変わる所、彼女の心を見事、絵で表した名シーンです。個人的にマザーの悪そうな顔がツボでした(笑)

■畑健二郎先生
女の子の可愛さや、全体的な丁寧さには好感を持ちました。クライマックスの展開も少年誌らしくて良かったと思います。ですがドラマチックな話を作るとした場合、シナリオに余計な描写やセリフが多い気がします。

■藤田和日郎先生
キャラクターが魅力的で上手です! 漫画もとっても見やすくていいです! 次の課題は、人の心の変化をしっかり描くことです。変化前と変化後をメリハリを持ってドラマチックに描こう。

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「湯の球」諸隈俊志(22歳・東京都)

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■青山剛昌先生
バカバカしかったけど、悪くなかった! いちいちセリフがお風呂に引っかけてて、ノリノリで読めました! ただ、せっかく主人公が女性なんだから、もっとセクシーに見せて欲しかった♥ 残念・・・(笑)

■田中モトユキ先生
いやあ、かっこいい、しびれました。めちゃくちゃ「漫画」が上手い! 構図、構成、セリフ回しと、一切緩まずに32P一気に読ませる。すごい! ルール無用の地下卓球、湯の球、本当にあるんじゃないかと思わせる秀逸さ、面白かったです!

■畑健二郎先生
設定は面白かったです。ですが、正直、設定だけに頼り、他の部分が全て後回しになっている印象でした。まずは設定より先に、魅力的なキャラクターを描く努力が必要かなと思います。頑張ってください。

■藤田和日郎先生
粋だねぇ。セリフがかっこいい! かっこいい言葉が出てくる君はすごい武器を持ってる。あとは、わかりやすい絵・構図・説明の仕方を磨こう。そして、一番重要なのはキャラ。主人公を読者に好きになってもらってこそ、プロだよ。

青年部門

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「たまご」光用千春(31歳・神奈川県)特別育成金

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■花沢健吾先生
絵は非常に魅力的。静かな物語も自分の好みではあるが、どの読者層に読ませたいのか疑問である。純粋に自分の世界を描きたいのなら、今はネットで公開する手段もあるし、次回は商業誌で読まれることを意識して描いてもらいたい。

■太田垣康男先生
自分を殻の中に仕舞い込み、周りに干渉せず主張もせず、観察し妄想するだけの作家の卵。ラストのモノローグも突然第三者に語らせて主人公は誰とも関わらずに去っていく。存在を消す事が本当に良い事か? テーマ的には大いに不満。

■浅野いにお先生
悪い人ではないがやや鈍感な同僚たちに囲まれた、工員・イトウさんの日常。絵柄は素朴ですが、人間が人間としてよく描かれていて大変面白かったです。雰囲気勝ちのような気もしますが、これは良い個性で、大きなアドバンテージです。ただ惜しむらくはコマ割りが単調であるが故に、本来作品のフックになるであろう良いセリフも、他の会話に埋もれて読み手は素通りして読んでしまいます。ポイントになるセリフはもう少し大きなコマ割りにする等、目立つように配置すればテンポ感も出て更に良くなると思います。

■石塚真一先生
淡々としたリズムにさらっとした絵。作者ならではのテンポが心地良い作品です。会話もリアルで、その場にいるような現実味があります。雰囲気を楽しませるのが持ち味であり、強みだと思います。

■業田良家先生
シンプルな絵柄でありながら登場人物は的確に描き分けられている。描線が柔らかくて心地良い。妄想の中に出てくる動物の絵も個性的で魅力がある。どんな集団にでもいる典型的な人物を何人も描き出す作者の観察眼は確かだ。すごく才能を感じる。

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「ビート・イン」宙林佑馬(21歳・埼玉県)特別育成金

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■花沢健吾先生
絵はまだまだ稚拙で読みづらい箇所もあるが、独特の個性は感じる。主人公と女の子の顔が似ているので、特に女の子はもっと魅力的に描けるようになると良い。

■太田垣康男先生
繊細な絵柄の通り繊細な物語で意外性に乏しい。狭い世界で閉じ籠もっている者同士の共感が外へ向かう一歩なのは理解できる。が、物語の起承転結の「転」としては甚だ弱い。

■浅野いにお先生
作者の独りよがり感が最高にキマっている良い漫画でした。とはいえ、主人公がちゃんと客観性を持ったキャラだったので安心して読み進めることができました。非常にセンスのある作家さんだと思います。所々異常なコマ割りがあったり、絵に関してもまだ荒削りですが、かなり若い方なので、今後は自分の描きたいイメージに近づけるよう修練して、更に自身のセンスを磨いてください。次作も期待してます。

■石塚真一先生
絵のタッチが独特ですが、気持ちを込めて描いている絵なので好感が持てます。感情表現もどこをどう切り取るのか工夫の跡が見られました。カメラアングルを色々変えてみても面白いかなと思います。

■業田良家先生
某漫画家の強い影響を感じるが、その影響に収まりきれず突き破り溢れ出す作者の個性が見える。やむにやまれぬ情熱と強い感受性を持っている人だと思う。21 歳。才能ある原石だ。大いに期待します。

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「レッツゴーヤングおー!おー!」奥川気化(32歳・東京都)

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■花沢健吾先生
絵は雑で読みにくい箇所もあるが、独自のセリフや価値観、情熱が伝わった。だからこそ、絵に説得力が欲しい。力があると思うので、どんどん描いて欲しい。

■太田垣康男先生
漫画で音楽を表現するには画力ではなく、コマ運び、台詞等のリズム感こそが重要だ。この荒削りな作者には間違いなく天性のリズム感がある。転がる様に読める音楽漫画の続きが早く見たい!

■浅野いにお先生
勢いのある主人公に引っ張られて最後まで一気に読んでしまいました。軽快なノリと絵柄も合っていて、こなれた方だなと感じました。ただ、物語が直線的な印象があり、わがままな主人公の思惑通りに周りが動いただけだったので大きなカタルシスは得られませんでした。ヒロインの男の娘も元々優れた人間で悩みも軽微なので、あまり読み手の感情は動かされず。型にはまりすぎるのもどうかとは思いますが、キャラの心情の変化とそれに伴った成長は一般人に寄り添うものを与えてあげたほうが、読者を置いてけぼりにしないで済むと思います。

■石塚真一先生
キャラクターに勢いと強さがあります。速いテンポで話が進みますが、それも作者らしさの一つになっています。話の展開を追うのも大切ですが、キャラクターの多岐にわたる心情をもっと見てみたいです。

■業田良家先生
女子高生の主人公の性格や行動は面白いのだが、顔に魅力と個性がない。ネームにもユーモアを感じるけど、それに絵の表現がついていってない。

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「河原ガール」丸たろう(28歳・新潟県)

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■花沢健吾先生
好きな絵柄だが、もう少し丁寧に描くと、より広く読者を獲得できると思う。 主人公の女の子の心情がちょっと自分勝手で感情移入が難しかった。同年代には支持されるかもしれないが、それにはもっと繊細な内面を描けるようになった方が良い。

■太田垣康男先生
投稿作には自己完結型のパターンが多い。主人公が独り言を延々と話し、聞き役が何か意味有り気な事を言って問題が解決したような雰囲気を出す。漫画は読者にサービスするのが仕事。この作品に欠けているのは読者へのサービス精神である。

■浅野いにお先生
ラストに主人公が一歩前に踏み出すのは良かったと思いますが、その動機付けがやや弱かったように思います。心情の変化は端折らずにしっかりと描きましょう。絵柄は、味はあるのですが不安定なのでもう少し丁寧でもいいかもしれません。特に主人公の女の子の顔が方向によってはデッサンが狂っているので、人物はきちんと立体として把握できるように心がけてください。

■石塚真一先生
スタートから終わりまでキャラクターの心情に引き込まれました。心の機微を追える作者です。サブキャラの描き方もしっかりしていて、読み心地がとても良いです。人間味あふれる次回作、楽しみにしています。

■業田良家先生
思春期のつらさや悩みがよく伝わってきて自分のことのように感じた。デッサン力もあるし、コマ割りや構図にも工夫がある。読者に感情や情報を伝える漫画ならではの表現力はある。ただ描線が雑に見えるので損をしている。

佳作

賞状・記念盾・副賞30万円・ファクシミリまたはデジタルカメラまたはペンタブレット・受賞作収録本

児童部門

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「イカすぜ!!ランドセルくん」中元みお(25歳・兵庫県)特別育成金

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■樫本学ヴ先生
なぜ黄金のスルメなのか? なぜ主人公を選んだのか? など、リアリティがなくて、お話に説得力がないのが残念。お話も絵も、もっとメリハリをつけてみましょう。

■沢田ユキオ先生
全体的にソフトな仕上がりで、心地よく、面白く読めます。若干不安定な絵も、センスのよさでカバーできています。ただ、強いインパクトが足りないのが惜しいです。

■のむらしんぼ先生
話の展開がスムーズで、テンポもすごくよい。絵も全体的にスッキリと見やすく、人物の喜怒哀楽の表情もよく、動きにも躍動感があって、とても好感の持てる作品です。

■むぎわらしんたろう先生
少年やイカの「ランド」にあまり危機感もなく、都合よく話が進んでしまいます。もっとたくさん描けば、必ず児童漫画を描ける方だと思います。がんばって下さい!

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「ウイルスハンター三銃士」野田A助(27歳・宮城県)特別育成金

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■樫本学ヴ先生
よくまとまっていて面白いです。オープニングの日常から一気に話の核心に突入、そして主人公の登場!…と展開が見事です。キャラが個性的で、よく動いています。

■沢田ユキオ先生
元気のいいスピード感のある絵柄は、いいと思います。現実世界と体内を繋ぐ設定は、とても面白いですが、展開が早すぎてわかりづらい部分は、丁寧さも必要です。

■のむらしんぼ先生
キャラにパンチがあり、しかもカワイイ。少年の体内でウイルスと戦う三銃士、その奇抜な設定がすごくいい! そして、その戦いを描く画力にパワーを感じる作品です。

■むぎわらしんたろう先生
絵のタッチが独特です。勢いとセリフで三銃士の活躍が描かれています。3人の見分けがつきにくいのと、3人の性格ももう少しハッキリさせるとわかりやすいですね。

少年部門

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「フロア・ベイビー」初丸うげべそ(21歳・埼玉県)

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■青山剛昌先生
割と面白かった! フロア・ベイビーのキャラも良かったし、話もほっこりしてGOOD! でも、28ページ目のラストのコマはページを半分使うぐらい(1ページ丸々でも)の方が良かったと思う!

■田中モトユキ先生
フロア・ベイビーかわいい! うちにも欲しいです。紗夕里ちゃん立場の描写を抑えて、ベイビー視点で描ききった点を評価したい。とても読みやすかったです。

■畑健二郎先生
とても好きな作品でした。ナチュラルにキャラクターに可愛げがあり、自然と魅力的に描けるのは才能だと思います。シンプルな感情表現だけでお話を作っている部分も非常に好感度が高く、伸び代を感じました。

■藤田和日郎先生
キャラクターが立ってるなァ。気持ちがわかるし、いいお話になってます。ただし、一本の物語としては惜しい! 事件が始まっちゃっているので、二人の関係性と日常がわからず、安心して楽しめないのです。読者を置いてきぼりにしないでね。

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「アシスト!!」近藤トシノブ(28歳・埼玉県)

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■青山剛昌先生
うーん、何だろう…伝えたいことは分かるんだけど、セリフとセリフの間隔とか、たまに入る意味深なカットとかの意味が分かりづらくて読みにくかった。でも、伝えたいことはスゲー良かったとおもう。

■田中モトユキ先生
内田さんの一人相撲についていけるかどうかで、評価は分かれる。作者自身が彼女を描くことに興味が行き過ぎて、高屋君や学校まわりにどうもリアリティを感じられない。周囲にも力を注ぐことは、主人公を際立たせることにもつながります。

■畑健二郎先生
少女と少年の純粋な心の交流は青春漫画らしくて良かったと思います。とはいえ、全体的なことで言えば、ドラマの熱に対して、読者はちょっと置いてけぼりになっているかなと感じました。

■藤田和日郎先生
アクションも上手いねぇ! 絵も魅力的だ! 残念なのは、人の心が動くトコロが、だいたい主人公のモノローグと気づきで、変わっていっています。ここを、キャラ同士会話をさせる、そしてそのかけ合いが面白くなっていくように、というのが次の課題だね。

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「バイロケーター」田辺狭介(26歳・東京都)

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■青山剛昌先生
とにかく、わかりやすくて読みやすくて面白かった! オチも良かったし。コマ割りとセリフの入れ方が独特で、とても良かった! 黒の使い方が上手い! この人の他の作品が見てみたい!

■田中モトユキ先生
絵が達者です。世にも奇妙な系のお話ですが、何かが始まりそうで、始まらず終わる・・・いや、悪くはないと思います、18Pくらいで読ませてもらえるのならば、かえっておおっとなると思うのですが。

■畑健二郎先生
印象的な絵柄や構図はとても良かったと思います。かなりトリッキーな絵柄ですが女の子も可愛かったと思います。お話に関しても少しグロテスクな話をポップに描けていて非常に独自性が高いと思いました。

■藤田和日郎先生
魅力的な絵ですねぇ! 目力があるってとても強い武器ですよ。君の課題は、非日常に移る前の「日常」を描くこと。変化前を描かないとどれだけ異常かがわからないよ。そして、物語の中で人の心がどう変わっていったかも描かないとね。

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「ベンチウォーマーズ」中山ゆき(19歳・東京都)

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■青山剛昌先生
すごく分かりやすく読みやすくて良かったけど、絵が話について行って無い気がする。アクション(野球)のシーンが分かりやすければ、もっと感動したと思う。あと、セリフがちょっと読みづらかったかも・・・。

■田中モトユキ先生
動きの絵と山場までの構成に、もっと努力を、と言いたい。しかし、クライマックスの展開には素直にグッときてしまった。まだまだの所だらけだけど、いいもの持ってます。頑張って!

■畑健二郎先生
描こうと思うものの純粋性が素晴らしいと思いました。これが「自分だけにしか見えてない視点に、作家として気付く」と言うことです。大きな伸び代を感じます。しかし、技量の面で言うと、さすがに力不足は否めません。

■藤田和日郎先生
暖かい目線のいい話でした。最後の「打て」は読者もそう思わずにはいられない、良い盛り上げ方でした。課題は、キャラの感情を自信を持って押し出し、かけ合いをもっとさせることです。せっかくのイイキャラがもったいないです。

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「桃から生まれたデストロイヤー」愛須冷蔵(23歳・奈良県)

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■青山剛昌先生
まぁまぁ面白かった! 鬼と人間が共存してる世界観も鬼アレルギーも、取っ付きやすくて良い! ただ、どーせならもっとラストで盛り上げて欲しかった! 鬼と人間の大バトルになってしまうのを止めるとか(笑)

■田中モトユキ先生
一見、見栄えはいいのですが、構成と演出が平板で、入っていけない。厳しいことを言うようですが、情報を羅列するように配置するだけでは、読む側の感情を動かせないのです。

■畑健二郎先生
女の子の絵は今回の中で一番だと思いました。可愛かったと思います。お話に関しても実に少年誌らしく、主人公が好きな子のために頑張る感じは良かったと思います。反面、全体的に設定もシナリオも整理されていないと感じました。

■藤田和日郎先生
見やすい画面と上手な絵柄ですね! でも表情がカタいかな。感情を思いっきり絵に乗せてくださいね。課題は、感情の変化をはっきりと描くこと。「なぜ、そういう気持ちになったのか?」をきっちり描くことです。

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「相対性(恋)理論」カワバタオ(22歳・埼玉県)

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■青山剛昌先生
う──ん…つまんなくはなかったけど、設定が突拍子もなさ過ぎて、もう少し説得力が欲しかった。二針さん達の設定をもっとしっかりさせた方がもっとのれたかも。でもSFラブコメは大好きなので、次回作に期待です!

■田中モトユキ先生
越智君は素直で好感が持てるし、依夢ちゃんはかわいい。ラブコメとしては、いい味が出ていると思う。でも、SF色と切っても切れない内容になっているので、色んな所が気になってしまう。

■畑健二郎先生
絵は可愛いと思いました。お話も、壮大な設定に、少年と少女の可愛らしい心の交流が描かれていて、非常に少年漫画っぽくて良かったと思います。しかし、お話の核となる設定が、正直、僕にはあまり上手く機能していないと感じました。

■藤田和日郎先生
楽しいロマンチックなストーリーでした。演出も効果的でした。君の課題は、嘘をつく時のリアリティのあるエピソードと人物のアップやロングの振り幅をしっかりつけることです。どうぞ頑張ってね!

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「虎徹!!強くなる」行翔葉(20歳・神奈川県)

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■青山剛昌先生
まぁまぁ面白かった。とてもわかりやすい話だったし! タダ、32ページ目の「た、助けて虎徹」はページの頭に持ってきて欲しかった…その方がぐっと来ると思うんだけどなぁ…(笑)

■田中モトユキ先生
虎徹君が変身できるようになってからいじめっ子を懲らしめるので全くハラハラしません。うまくいくかどうかわからないのに、明ちゃんのために頑張る。そこにこそ、勇気が描けるのではないでしょうか?

■畑健二郎先生
優しく勇気の出る話を描こうとしている姿勢は良かったと思います。犬も可愛かったです。ただ、シナリオも絵もまだまだ実力不足な感は否めませんでした。まずはシンプルで短い話から。頑張ってください。

■藤田和日郎先生
いいお話だなァ。でも、本当にもったいないと思うのは、君は一番楽しい所をすっ飛ばしちゃってるんだよ。それは変化前と変化後。女の子と虎徹は「なに」で変わったか、変化を描くのが、この漫画に必要なメリハリなんだよ。

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「かっぱにあった日」的野安珠(19歳・神奈川県)

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■青山剛昌先生
う──ん、絵もわかりにくいし、ギャグもわかりづらい。出て来るキャラ全員の性格が(主人公以外)破綻し過ぎてて、全くのれませんでした…。

■田中モトユキ先生
奇抜な絵・表現をしないと間が持たない…そんな気持ちで描いていませんか? だからキャラの突飛な行動もギャグになっていません。作画自体は丁寧に描き込んでいても、枠外のはみ出しは修正されていない。読者を意識した作品を心がけてください。

■畑健二郎先生
絵もキャラもメチャクチャでしたが、単純に面白かったです。自然かつ非常にキャラが立っており、これが天然で出来るのは漫画家として大きな武器だと思います。反面、絵に関して相当な努力が必要かなと思います。

■藤田和日郎先生
パワフルで楽しい漫画でした。ただし、お母さんと人事担当のかっぱの感じ方がわからなかったです。それは、行動の理由、動機付けがはっきりしていないからです。課題は、作品の全ての人物の気持ちを読者に理解させることです。

少女・女性部門

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「サヨナラリフレイン」清水かえる(13歳・神奈川県)特別育成金

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■尾崎衣良先生
13歳とは思えない言葉選びの巧みさに驚きました。少し哀しさの残るラストも心に残るものでした。これからもっと洗練されていけば、どんな面白い話が描けるんだろうと、今後の作品がとても楽しみです。

■藤沢志月先生
死神と少年のやりとりに心が温まりました。ラストの盛り上がりや、モチーフを使ってわかりやすく象徴的に描いていたのも素敵でした。絵の粗さや、場面転換がわかりづらい所を意識できれば、もっと読みやすくなるはず。

■まいた菜穂先生
13歳でこの表現力、世界観を作れるのはすごいです! 写真をエピソードに入れているのが切なくてよかったですが、砂時計の仕組みはもう少し説明がほしかったです。線が粗いので、たくさん描いて上達してほしいです。

■水波風南先生
特殊な設定のため、いろいろ説明不足感は否めませんが、13歳という若さからくる瑞々しい感覚や、予定調和で物語を終わらせないチャレンジ精神もあってとてもいいです。画力は要鍛練ですが、これからの成長が楽しみです。

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「ドンドンビギナー」花まみも(14歳・千葉県)特別育成金

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■尾崎衣良先生
主人公のキャラがとにかく面白くて魅力的です。キャラの力でどんどん話が進む展開はテンポが良く、さくさく読めました。ギャグセンスが素晴らしい! Tシャツロゴのくだりは声出して笑いました。これからが楽しみです。

■藤沢志月先生
キャラクターをいろんなアングルで描いているのはいいと思いましたが、主人公たちに実在感を出すために背景ももっとあると良かったと思います。原稿のシーン、まんが家としてあるあるだなと共感しながら楽しめました。

■まいた菜穂先生
14歳にしてこのサービス精神はすごいです。作者がまんがを楽しんでいるのも伝わりました。しかし、胸キュンシーンはキュンとせず、トーンも似ていたので見せ方を工夫してほしいです。団子弾のネーミングが好きです。

■水波風南先生
お話が等身大で、作者の体験が投影されていていいですね。これからいろいろな体験をすることで、作品も成長していきそう。キャラが個性的すぎて、ドキドキシーンの邪魔をしているので、うまいバランスを研究して。

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「ほんとのココロ☆コロン」綿雨りん(22歳・埼玉県)特別育成金

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■尾崎衣良先生
絵柄が可愛らしく、小道具まで丁寧に描かれていて好感が持てます。香水の特性をうまく生かしたシーンもよく描けてました。気持ちの底から浮上する際に、もう少し説得力のあるエピソードがあれば良かったなと思います。

■藤沢志月先生
キャラクターの表情が可愛らしく、癒されます。引っ込み思案でも頑張り屋な主人公は読者から共感を呼びそう。キャラが何をしているのかを分かりやすく描けると、画面・ストーリーにメリハリが生まれていいと思います。

■まいた菜穂先生
華やかで可愛い絵は見てるだけで幸せになりそうです。彰くんとの関係の変化や、主人公の成長の変化が分かりづらかったです。ラストは香水がかかっているようにも見えるので読者に誤解を与えない描き方を意識して。

■水波風南先生
ヒロインの絵が安定して可愛く魅力的。話の展開に目新しいものはなかったものの、香水を捨てるシーンなど、画力とセンスで面白く、かつ印象的に描けていて素晴らしいです。男の子はもっと格好よく描けるといいですね。

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「幸あれ☆シンデレラ」宮沢サヤ(29歳・埼玉県)特別育成金

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■尾崎衣良先生
描き込みが丁寧で学生生活の雰囲気がよく出ていました。ヒーローが最初から主人公に好感を持っているのがわかるので、ヒーローの気持ちの変化をみせるか、または最初の設定を変えると感情移入がしやすくなると思います。

■藤沢志月先生
地味な主人公が前向きになろうと頑張っている姿に好感が持てます。後半にかけての画面構成もメリハリがありいいですね。キャラの区別が絵では分かりにくい上に、全体的に台詞が多いので、絵で伝える事を意識してみて。

■まいた菜穂先生
キラキラした物語が始まりそうな導入が素敵です。男の子もさわやかでかっこよく、クラスで人気なのが伝わってきます。エピソードは丁寧に追えているのですが、印象に残るシーンがなかったのが少し残念です。

■水波風南先生
ヒーローが登場する最初の1コマでその男の子のキャラが伝わってきてとてもいいです。画面処理も丁寧で読みやすいです。ただストーリーはよくあるお話で展開が読めてしまうので自分なりのキャラの個性を磨きましょう。

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「わたしのために死んで」杏乃(23歳・兵庫県)特別育成金

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■尾崎衣良先生
絵柄がとっても可愛かったです。お互いときめかないようにするという発想もいいし、その攻防も面白かったです。お姉さんの「死」に対して何かフォローを入れるか、またはギャグに徹したほうが楽しめたかなと思いました。

■藤沢志月先生
主人公もヒロインも面白くて可愛いし、セリフのかけあいが楽しかったです。意表を突かれる始まり方もよかったです。もっと感情面がきちんと描けると後半の盛り上がりが強まり、全体の構成にメリハリが出たと思います。

■まいた菜穂先生
可愛くて格好いい魅力的な絵です! 男の子主人公だとわかりにくかったので、1P目でこれが主役とわかる登場の仕方をしてほしかったです。2人のやりとりが可愛いので、どこを好きになったのかもっと見たかったです。

■水波風南先生
清潔感があって、とても可愛い絵柄です。しかし、死を扱うにしては軽すぎる内容と、キャラのリアクションで共感しづらい部分がありました。絵の可愛さを活かした、もっとライトなお話を読んでみたいですね。

青年部門

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「サブマリン」伊藤アメ(16歳・群馬県)

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■花沢健吾先生
僕の苦手なキャラと内容。 でも、「好き」「嫌い」の感情を読者から引き出すことは重要。何も感じない作品が一番駄目だから。 年齢も若いのでどんどん描いて欲しい。

■太田垣康男先生
中盤から主人公とヒロインの主観が入れ替わる場面が多いが、これは演出上一番やってはいけない悪手。作家のご都合主義と思われるので控えましょう。

■浅野いにお先生
一瞬自分がタイムスリップしたのかと思いました。全体を通して『バタアシ金魚』のコラージュのような印象です。昨今の80 ~ 90 年代懐古ブームは理解している上で、16 歳の若い作者がこれを描いたこと自体には興味はあります。ただ、これがオリジナル商業作品として成立するかというと疑問です。80 年代オマージュ感を差っ引いたとしても、一コマ単位でのインパクトはかなり強烈なのですが、コマとコマのつながりが悪く説明不足に感じました。このまま、ものまねタレントのような作風もアリかなと思いますが、「似せる」だけでなく「魅せる」意識もしてください。

■石塚真一先生
勢いがあって若々しく、好感が持てます。絵も思い切りがあって良いですね。 「このキャラクターはこの動き」と決まり過ぎていて、自由に動くハズのキャラクターがぎこちなく見えます。もっと自由に、作者の思うまま動かして良いと思います。

■業田良家先生
某漫画家の絵を描き写したような表現だし、話と主人公が空回りするばかりで面白くない。しかし、まだ16 歳。漫画に対する強い情熱があるし、よく描き込んでいる。この先すごく伸びていく可能性は感じた。

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「僕達の青い星」後々午後(21歳・埼玉県)

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■花沢健吾先生
世界観に魅力を感じるが、主人公達以外のキャラに引っかかりがないので損をしている。 最初に出てきた自殺願望のあるエイリアン(?) など、もっと設定を深く追求できれば、より魅力的な作品になったと思う。

■太田垣康男先生
作った設定を説明し、キャラクターの自己紹介をしただけで物語が始まっていない。愛嬌のある絵柄は良かった。

■浅野いにお先生
可愛らしい漫画でした。この漫画は詩のようなものなので、もっと推敲を重ねて精度を高めればより趣深いものになると思います。技術的な部分でいうと、異世界を描くならセリフに頼らず絵で感じさせるようにして欲しかったです。

■石塚真一先生
ユニークで大きな世界観と小さな日常のコラボレーションが楽しかったです。キャラクターの全身が見えるコマをもっと増やすと、設定した世界の説得力も増すと思います。

■業田良家先生
設定は大胆で突拍子もないのだが、すんなり作品世界に入っていけるし、面白い。設定以外はストーリー上、主人公に大きな変化はない。それなのに地球のかけがえのなさや、クレープを買ったりするようなありふれた日常や、小さな夢を持つことの奇跡性が胸に迫ってきた。人物の顔の造形にも新しさがあるし、才能を感じる。

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「漁火の村」奈樫マユミ(30歳・静岡県)

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■花沢健吾先生
絵は嫌いではない。 田舎と都会の価値観の違いがよくあるパターンになっていて驚きが全くない。 読者はいろいろな作品を読んでいて目が肥えています。

■太田垣康男先生
歪んでいく主人公の気持ちを、表情の変化で見せる確かな画力は見事。徐々に破滅へ向かう物語も読ませる力があるが、都会とは違う田舎の村の閉塞感を風景で表現する画力が欲しかった。

■浅野いにお先生
保守的な田舎人と傲慢な都会人の対比というのはよく使われるモチーフで、この作品の登場人物もキャラ造形としてはステレオタイプなものでしたが、あらすじにしっかりとした縦軸があり読みやすかったです。絵に関しても、やや雑さが気になりましたが、時間をかければもっと良くなる基礎画力はあるように思います。人の悪意がテーマにあると思うので、キャラの表情をあまり露悪的に描きすぎず、もっと静かな狂気を感じさせられるようになれば、更なる質の向上を図れると思います。

■石塚真一先生
絵と話のトーンがピタリと合っています。上手い。サブキャラの使い方も効果的です。長編も読んで みたいです。

■業田良家先生
怖い話だった。人物も背景も抜群に絵が巧い。ただ主人公の顔に魅力がないのが惜しい。設定に合わせ過ぎたのかもしれない。どんなストーリーであっても主人公の顔だけは魅力的に描く工夫をしてください。ある意味それが一番難しいことではあるのですが。

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「クロヒョウ」橘稔(21歳・大阪府)

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■花沢健吾先生
スポーツに興味はないが、読みやすいので最後まで読めた。しかし、話の展開はよくあるパターンで目新しさは感じなかった。 スポーツ、特に野球は競合相手が多いジャンルなので、自分にしかないネタ、目線がないと難しいだろう。

■太田垣康男先生
安定した画力と構成力は高く評価したい。問題は、高い安定感ゆえに躍動感が消えている事。スポーツやアクション等を漫画で表現したいなら「動きのある絵」を目標にして欲しい。

■浅野いにお先生
物語の切り取り方が巧みで、短編のツボを押さえたお手本のような作品でした。キャラ達の地に足が付いてる感も良かった。ただ、わがままな話ですが、完成度が高く隙がないのでどうしても平均点な感じが否めないです。もう少し乱暴でもいいので、あとは作者自身の個性をどう盛り込んでいくか、自身が伝えたいものは何なのかが見つかれば、「この作者の漫画がもっと読みたい」と思わせることができるんじゃないでしょうか。

■石塚真一先生
読みやすい絵に、アングルも多彩で楽しく読めました。場面の切り取り方やコマ割りも玄人感があります。これからも動きのある作品を期待しています。

■業田良家先生
主人公であるプロ野球選手の心の葛藤を友情や家族の愛情と、からめながら上手に一本の短編に仕上げている。漫画を描く実力を十分に持っている。

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「彼と人形」子月弦(30歳・大分県)

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■花沢健吾先生
絵は上手いし、物語も良いと思うのですが、新しい衝撃はない。いろいろな作品の寄せ集めに感じる。 自分にしか描けないオリジナリティーを早く見つけて欲しい。

■太田垣康男先生
世界観を読者と共有している同人誌と同様の手法で投稿作を描くのは無理がある。世界観もキャラも設定も読者は何も知らない所から作品に接する、という大前提を忘れてはいけない。

■浅野いにお先生
あまり普段こういう漫画を読まないので評価し辛いのですが、作画も構成も十分達者で、プロの作家と言われても僕は疑問を持ちません。ただ投稿先の雑誌を間違えてるんじゃないかと思いました。青年誌をどう定義するのかは難しく、下手なカテゴライズは可能性を狭めるのであまりしたくないのですが、少なくとも僕は漫画の登場人物か、キャラが置かれている状況に感情移入して読むので、この作品にはどこにも共感できる要素がありませんでした。キャラ漫画として考えるなら、ちょっと品が良すぎる気がするので、もっとインパクトが欲しかったです。

■石塚真一先生
ストレス無く読める絵のスタイルです。独自の世界を構築していますが、不自然には感じませんでした。事件やキャラクターの感情の振り幅を大きくすると「決めの絵」も、もっと重みが出ると思います。

■業田良家先生
転生して、ずっとひとりの女性に(この話では人形だが)愛情を持ち続けるというストーリーは、定番のひとつかもしれない。しかし、その基本型の上に他にない設定と新しいキャラ、新しい関係性を創り出し、一本の短編にまとめて読者を感動させるのは実力がないとできない。これはできている。

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「私のを、あげる。」池田ルイ(20歳・神奈川県)

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■花沢健吾先生
よくある話で意外性が一つもなく読み終わった。 まず読者に何を感じて欲しいのか、そして自分は何を描きたいのかを明確にし、更に新しい表現がないか考え抜くことです。 今の読者は目が肥えていて、この程度では届きません。

■太田垣康男先生
過去に同類の作品があったと既視感を強く感じてしまう。ネタは古くても現代的な要素や作家の個人的経験を入れて新鮮さを出さないと、ステレオタイプで終わってしまう。

■浅野いにお先生
描こうとしているものに関しては高評価をつけたいのですが、ストーリーが先走って、まだまだその他の技術が追いついていないという印象です。あらすじは、ご都合主義が過ぎたかなと思います。現代劇は特にリアリティに気を配らないと違和感を感じてしまいます。キャラのテンションも状況にそぐわない軽快なノリで、それも違和感の一つでした。キャラの表情は所々良いものがあるのですが、背景や構図にも、もっと気を配ってください。重たい話にはもっと哀愁を。

■石塚真一先生
話の展開がテンポ良く、読みやすかったです。絵もストレスのかからない画風でした。なので、逆にもう少しテンポを崩したり、全身の絵やアングルを変えてひっかかりを増やしても良いかと思います。

■業田良家先生
女の子がかわいいし絵柄には好感が持てる。しかし、主人公がただのストーカーに見えてしまうので、共感するのが難しい。

奨励金

児童部門

「ガリ勉が最強な件」宮倉将吾(14歳・埼玉県)

少年部門

「害悪ちゃんと兵隊さん」安藤線(19歳・東京都)

少女・女性部門

「君という声が僕に届くとき」上井コノハ(14歳・神奈川県)

特別大賞※該当者なし

大賞※該当者なし

児童部門

入選

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「悪魔の子育て」織田一輝(25歳・千葉県)特別育成金

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■樫本学ヴ先生
主題がはっきりしていて、ストレスなく読めました。絵が魅力的で引きつけられます。この雰囲気を生かしつつ、もっと子ども視点の作品にも挑戦してみてください。

■沢田ユキオ先生
絵は、若干かたい気はしますが、一コマ一コマから作品に対する真摯な姿勢が感じられ、とても好感が持てます。その真剣さゆえのラストも、かなり衝撃的でした。

■のむらしんぼ先生
短編読み切り作品での物語のもっていき方…、すなわち「構成力」がお見事です。ラスト、涙がこみ上げてきました。兎にも角にも、作者の「作家性」に敬意を表します。

■むぎわらしんたろう先生
大変面白く読めました! 悪魔の心変わりが、感動を呼びます。欲を言えば、子どもがどう育ったのかという後日談と、もう少し児童漫画的な要素がほしい気がします。

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「奇怪の魔杖アルカナ」合田富美(26歳・東京都)特別育成金

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■樫本学ヴ先生
手慣れた印象で、本当に上手いです。キャラに表情があり、きちんと演技しています。課題は、コロコロ的な思い切り、画面作り、主人公作りができるかだと思います。

■沢田ユキオ先生
目新しさは感じませんが、独自の世界がしっかり出来上がっているので、とても面白く読めました。今回の作品の中では、一番完成度の高い作品だと思います。

■のむらしんぼ先生
ペンタッチもよく、絵もキレイで、スッキリ読みやすいのがよい。絵に対する作者の丁寧さを感じます。キャラもきちんと立っていて、セリフも簡潔で読みやすいです。

■むぎわらしんたろう先生
魔法の杖と少年の物語を、ギャグいっぱいで楽しく読めました。絵がとてもきれいで、キャラの表情が上手い! ただ、ギャグとキメる所のメリハリがほしいですね。

佳作

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「イカすぜ!!ランドセルくん」中元みお(25歳・兵庫県)特別育成金

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■樫本学ヴ先生
なぜ黄金のスルメなのか? なぜ主人公を選んだのか? など、リアリティがなくて、お話に説得力がないのが残念。お話も絵も、もっとメリハリをつけてみましょう。

■沢田ユキオ先生
全体的にソフトな仕上がりで、心地よく、面白く読めます。若干不安定な絵も、センスのよさでカバーできています。ただ、強いインパクトが足りないのが惜しいです。

■のむらしんぼ先生
話の展開がスムーズで、テンポもすごくよい。絵も全体的にスッキリと見やすく、人物の喜怒哀楽の表情もよく、動きにも躍動感があって、とても好感の持てる作品です。

■むぎわらしんたろう先生
少年やイカの「ランド」にあまり危機感もなく、都合よく話が進んでしまいます。もっとたくさん描けば、必ず児童漫画を描ける方だと思います。がんばって下さい!

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「ウイルスハンター三銃士」野田A助(27歳・宮城県)特別育成金

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■樫本学ヴ先生
よくまとまっていて面白いです。オープニングの日常から一気に話の核心に突入、そして主人公の登場!…と展開が見事です。キャラが個性的で、よく動いています。

■沢田ユキオ先生
元気のいいスピード感のある絵柄は、いいと思います。現実世界と体内を繋ぐ設定は、とても面白いですが、展開が早すぎてわかりづらい部分は、丁寧さも必要です。

■のむらしんぼ先生
キャラにパンチがあり、しかもカワイイ。少年の体内でウイルスと戦う三銃士、その奇抜な設定がすごくいい! そして、その戦いを描く画力にパワーを感じる作品です。

■むぎわらしんたろう先生
絵のタッチが独特です。勢いとセリフで三銃士の活躍が描かれています。3人の見分けがつきにくいのと、3人の性格ももう少しハッキリさせるとわかりやすいですね。

少年部門

入選

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「この劇場の中で・・・」斎藤キミオ(22歳・東京都)特別育成金

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■青山剛昌先生
う──ん…悪くはなかったけど、演出がうまくいってないシーンが多々あった! 回想シーンが分かりづらかったり、右ページの最初のコマがえらく小さかったり。でもセリフのセンスは良かったので次に期待です!

■田中モトユキ先生
前半は構成、演出ともぎこちない印象ですが、後半にいくにつれ、とても良くなっていく。ラスト前の劇場の見開き、引きでの感情表現にグッときた。過度に感情を押しつけて来ないバランスがいいなと思いました。

■畑健二郎先生
今回の選考の中で言えば、絵もお話も文句なしのクオリティでした。単純に面白かったですし、とても切なかったです。ただ、あえて言わせてもらえれば、ドラマとしての古さは否めないかなと思いました。

■藤田和日郎先生
人の心を丁寧に描いた良い漫画でした。次の君の課題は、読者が何を見たいか想像し構想するってことです。欠けたピースがはまって転がる幸せな話を、振り幅を大きくして描いてくださいね! 楽しみにしてます。

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「見えない死神」高橋雄一(22歳・東京都)特別育成金

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■青山剛昌先生
面白かった! 死神のキャラもセリフもいいし、なにしろ、主人公の気持ちが伝わってきて、ぐっと来ました。ただ、主人公の名前を「メグロ」にしない方が良かったかも? 名字だと勘違いしちゃうから・・・(笑)

■田中モトユキ先生
死神と女の子のやりとりがとてもいい。悪霊的な絵の表現力が際立ってうまい。残念だったのが、28Pの死神をあえて「外し」に持っていったこと。ここはビシッと決めに行くべき所です!

■畑健二郎先生
構図にこだわろうという姿勢や、女の子の単純な可愛さは良かったと思います。設定や展開も少年漫画を意識したダイナミックな作りで、特に読後感は良かったと思います。とはいえ、設定のためにドラマやキャラを動かしている印象は受けました。

■藤田和日郎先生
絵や画面が見やすいです。いい武器ですよ。あとの君の課題は・・・漫画の物語では<設問>が明確であればあるほどイイのです。『何が欠けていて、どういう風に埋まったから円満になったか』です。この作品はそこが弱いのです。

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「泡色ノスタルジー」羊歯葉(19歳・埼玉県)

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■青山剛昌先生
セリフのセンスは抜群にいいんだけど、見せ方がスッゲ――分かりづらい。でも、今まで見たことのないマンガだったので(絵も)、この感覚は大切にして欲しい。次はおじさんにも分かりやすくしてね(笑)

■田中モトユキ先生
癖はあるが、絵は上手いし、表現力が素晴らしい。内向きに悩む少年、不思議な少女、とてもスッと入り込めて、爽やかな結果に連れて行ってくれる演出力を持っている。とても才能を感じます。

■畑健二郎先生
独特の絵、独特の描写で独自性を出そうとする姿勢は非常に良かったと思います。目の描写も印象的で、センスを感じました。一方で、やはりセンスだけで読者を魅了するには、絵にしろ、シナリオにしろ根本的な基礎が足りてない気がします。

■藤田和日郎先生
感性と絵の切り取り方が本当に素敵です。読者が読みたいものを想像して、それを与えてあげる気持ちよさを知ってもらいたいな。君のこの作風は、少年誌での最強の武器なんだから。頑張って!

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「魔女に恋した少年の話」ミノシタキノ(21歳・神奈川県)

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■青山剛昌先生
なんかジブリみたいな話だったけど、面白かった! 特に30ページ目の刃物が花に変わる所は、「やるなぁ」と思いました! でも、28ページ目の3コマ目は、1コマ目に持って来て欲しかった!

■田中モトユキ先生
ウッド君とカメリアさん、応援したくなる真っ直ぐさがとても良く表現されていると思います。クライマックスの花に変わる所、彼女の心を見事、絵で表した名シーンです。個人的にマザーの悪そうな顔がツボでした(笑)

■畑健二郎先生
女の子の可愛さや、全体的な丁寧さには好感を持ちました。クライマックスの展開も少年誌らしくて良かったと思います。ですがドラマチックな話を作るとした場合、シナリオに余計な描写やセリフが多い気がします。

■藤田和日郎先生
キャラクターが魅力的で上手です! 漫画もとっても見やすくていいです! 次の課題は、人の心の変化をしっかり描くことです。変化前と変化後をメリハリを持ってドラマチックに描こう。

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「湯の球」諸隈俊志(22歳・東京都)

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■青山剛昌先生
バカバカしかったけど、悪くなかった! いちいちセリフがお風呂に引っかけてて、ノリノリで読めました! ただ、せっかく主人公が女性なんだから、もっとセクシーに見せて欲しかった♥ 残念・・・(笑)

■田中モトユキ先生
いやあ、かっこいい、しびれました。めちゃくちゃ「漫画」が上手い! 構図、構成、セリフ回しと、一切緩まずに32P一気に読ませる。すごい! ルール無用の地下卓球、湯の球、本当にあるんじゃないかと思わせる秀逸さ、面白かったです!

■畑健二郎先生
設定は面白かったです。ですが、正直、設定だけに頼り、他の部分が全て後回しになっている印象でした。まずは設定より先に、魅力的なキャラクターを描く努力が必要かなと思います。頑張ってください。

■藤田和日郎先生
粋だねぇ。セリフがかっこいい! かっこいい言葉が出てくる君はすごい武器を持ってる。あとは、わかりやすい絵・構図・説明の仕方を磨こう。そして、一番重要なのはキャラ。主人公を読者に好きになってもらってこそ、プロだよ。

佳作

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「フロア・ベイビー」初丸うげべそ(21歳・埼玉県)

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■青山剛昌先生
割と面白かった! フロア・ベイビーのキャラも良かったし、話もほっこりしてGOOD! でも、28ページ目のラストのコマはページを半分使うぐらい(1ページ丸々でも)の方が良かったと思う!

■田中モトユキ先生
フロア・ベイビーかわいい! うちにも欲しいです。紗夕里ちゃん立場の描写を抑えて、ベイビー視点で描ききった点を評価したい。とても読みやすかったです。

■畑健二郎先生
とても好きな作品でした。ナチュラルにキャラクターに可愛げがあり、自然と魅力的に描けるのは才能だと思います。シンプルな感情表現だけでお話を作っている部分も非常に好感度が高く、伸び代を感じました。

■藤田和日郎先生
キャラクターが立ってるなァ。気持ちがわかるし、いいお話になってます。ただし、一本の物語としては惜しい! 事件が始まっちゃっているので、二人の関係性と日常がわからず、安心して楽しめないのです。読者を置いてきぼりにしないでね。

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「アシスト!!」近藤トシノブ(28歳・埼玉県)

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■青山剛昌先生
うーん、何だろう…伝えたいことは分かるんだけど、セリフとセリフの間隔とか、たまに入る意味深なカットとかの意味が分かりづらくて読みにくかった。でも、伝えたいことはスゲー良かったとおもう。

■田中モトユキ先生
内田さんの一人相撲についていけるかどうかで、評価は分かれる。作者自身が彼女を描くことに興味が行き過ぎて、高屋君や学校まわりにどうもリアリティを感じられない。周囲にも力を注ぐことは、主人公を際立たせることにもつながります。

■畑健二郎先生
少女と少年の純粋な心の交流は青春漫画らしくて良かったと思います。とはいえ、全体的なことで言えば、ドラマの熱に対して、読者はちょっと置いてけぼりになっているかなと感じました。

■藤田和日郎先生
アクションも上手いねぇ! 絵も魅力的だ! 残念なのは、人の心が動くトコロが、だいたい主人公のモノローグと気づきで、変わっていっています。ここを、キャラ同士会話をさせる、そしてそのかけ合いが面白くなっていくように、というのが次の課題だね。

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「バイロケーター」田辺狭介(26歳・東京都)

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■青山剛昌先生
とにかく、わかりやすくて読みやすくて面白かった! オチも良かったし。コマ割りとセリフの入れ方が独特で、とても良かった! 黒の使い方が上手い! この人の他の作品が見てみたい!

■田中モトユキ先生
絵が達者です。世にも奇妙な系のお話ですが、何かが始まりそうで、始まらず終わる・・・いや、悪くはないと思います、18Pくらいで読ませてもらえるのならば、かえっておおっとなると思うのですが。

■畑健二郎先生
印象的な絵柄や構図はとても良かったと思います。かなりトリッキーな絵柄ですが女の子も可愛かったと思います。お話に関しても少しグロテスクな話をポップに描けていて非常に独自性が高いと思いました。

■藤田和日郎先生
魅力的な絵ですねぇ! 目力があるってとても強い武器ですよ。君の課題は、非日常に移る前の「日常」を描くこと。変化前を描かないとどれだけ異常かがわからないよ。そして、物語の中で人の心がどう変わっていったかも描かないとね。

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「ベンチウォーマーズ」中山ゆき(19歳・東京都)

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■青山剛昌先生
すごく分かりやすく読みやすくて良かったけど、絵が話について行って無い気がする。アクション(野球)のシーンが分かりやすければ、もっと感動したと思う。あと、セリフがちょっと読みづらかったかも・・・。

■田中モトユキ先生
動きの絵と山場までの構成に、もっと努力を、と言いたい。しかし、クライマックスの展開には素直にグッときてしまった。まだまだの所だらけだけど、いいもの持ってます。頑張って!

■畑健二郎先生
描こうと思うものの純粋性が素晴らしいと思いました。これが「自分だけにしか見えてない視点に、作家として気付く」と言うことです。大きな伸び代を感じます。しかし、技量の面で言うと、さすがに力不足は否めません。

■藤田和日郎先生
暖かい目線のいい話でした。最後の「打て」は読者もそう思わずにはいられない、良い盛り上げ方でした。課題は、キャラの感情を自信を持って押し出し、かけ合いをもっとさせることです。せっかくのイイキャラがもったいないです。

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「桃から生まれたデストロイヤー」愛須冷蔵(23歳・奈良県)

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■青山剛昌先生
まぁまぁ面白かった! 鬼と人間が共存してる世界観も鬼アレルギーも、取っ付きやすくて良い! ただ、どーせならもっとラストで盛り上げて欲しかった! 鬼と人間の大バトルになってしまうのを止めるとか(笑)

■田中モトユキ先生
一見、見栄えはいいのですが、構成と演出が平板で、入っていけない。厳しいことを言うようですが、情報を羅列するように配置するだけでは、読む側の感情を動かせないのです。

■畑健二郎先生
女の子の絵は今回の中で一番だと思いました。可愛かったと思います。お話に関しても実に少年誌らしく、主人公が好きな子のために頑張る感じは良かったと思います。反面、全体的に設定もシナリオも整理されていないと感じました。

■藤田和日郎先生
見やすい画面と上手な絵柄ですね! でも表情がカタいかな。感情を思いっきり絵に乗せてくださいね。課題は、感情の変化をはっきりと描くこと。「なぜ、そういう気持ちになったのか?」をきっちり描くことです。

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「相対性(恋)理論」カワバタオ(22歳・埼玉県)

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■青山剛昌先生
う──ん…つまんなくはなかったけど、設定が突拍子もなさ過ぎて、もう少し説得力が欲しかった。二針さん達の設定をもっとしっかりさせた方がもっとのれたかも。でもSFラブコメは大好きなので、次回作に期待です!

■田中モトユキ先生
越智君は素直で好感が持てるし、依夢ちゃんはかわいい。ラブコメとしては、いい味が出ていると思う。でも、SF色と切っても切れない内容になっているので、色んな所が気になってしまう。

■畑健二郎先生
絵は可愛いと思いました。お話も、壮大な設定に、少年と少女の可愛らしい心の交流が描かれていて、非常に少年漫画っぽくて良かったと思います。しかし、お話の核となる設定が、正直、僕にはあまり上手く機能していないと感じました。

■藤田和日郎先生
楽しいロマンチックなストーリーでした。演出も効果的でした。君の課題は、嘘をつく時のリアリティのあるエピソードと人物のアップやロングの振り幅をしっかりつけることです。どうぞ頑張ってね!

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「虎徹!!強くなる」行翔葉(20歳・神奈川県)

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■青山剛昌先生
まぁまぁ面白かった。とてもわかりやすい話だったし! タダ、32ページ目の「た、助けて虎徹」はページの頭に持ってきて欲しかった…その方がぐっと来ると思うんだけどなぁ…(笑)

■田中モトユキ先生
虎徹君が変身できるようになってからいじめっ子を懲らしめるので全くハラハラしません。うまくいくかどうかわからないのに、明ちゃんのために頑張る。そこにこそ、勇気が描けるのではないでしょうか?

■畑健二郎先生
優しく勇気の出る話を描こうとしている姿勢は良かったと思います。犬も可愛かったです。ただ、シナリオも絵もまだまだ実力不足な感は否めませんでした。まずはシンプルで短い話から。頑張ってください。

■藤田和日郎先生
いいお話だなァ。でも、本当にもったいないと思うのは、君は一番楽しい所をすっ飛ばしちゃってるんだよ。それは変化前と変化後。女の子と虎徹は「なに」で変わったか、変化を描くのが、この漫画に必要なメリハリなんだよ。

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「かっぱにあった日」的野安珠(19歳・神奈川県)

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■青山剛昌先生
う──ん、絵もわかりにくいし、ギャグもわかりづらい。出て来るキャラ全員の性格が(主人公以外)破綻し過ぎてて、全くのれませんでした…。

■田中モトユキ先生
奇抜な絵・表現をしないと間が持たない…そんな気持ちで描いていませんか? だからキャラの突飛な行動もギャグになっていません。作画自体は丁寧に描き込んでいても、枠外のはみ出しは修正されていない。読者を意識した作品を心がけてください。

■畑健二郎先生
絵もキャラもメチャクチャでしたが、単純に面白かったです。自然かつ非常にキャラが立っており、これが天然で出来るのは漫画家として大きな武器だと思います。反面、絵に関して相当な努力が必要かなと思います。

■藤田和日郎先生
パワフルで楽しい漫画でした。ただし、お母さんと人事担当のかっぱの感じ方がわからなかったです。それは、行動の理由、動機付けがはっきりしていないからです。課題は、作品の全ての人物の気持ちを読者に理解させることです。

少女・女性部門

佳作

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「サヨナラリフレイン」清水かえる(13歳・神奈川県)特別育成金

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■尾崎衣良先生
13歳とは思えない言葉選びの巧みさに驚きました。少し哀しさの残るラストも心に残るものでした。これからもっと洗練されていけば、どんな面白い話が描けるんだろうと、今後の作品がとても楽しみです。

■藤沢志月先生
死神と少年のやりとりに心が温まりました。ラストの盛り上がりや、モチーフを使ってわかりやすく象徴的に描いていたのも素敵でした。絵の粗さや、場面転換がわかりづらい所を意識できれば、もっと読みやすくなるはず。

■まいた菜穂先生
13歳でこの表現力、世界観を作れるのはすごいです! 写真をエピソードに入れているのが切なくてよかったですが、砂時計の仕組みはもう少し説明がほしかったです。線が粗いので、たくさん描いて上達してほしいです。

■水波風南先生
特殊な設定のため、いろいろ説明不足感は否めませんが、13歳という若さからくる瑞々しい感覚や、予定調和で物語を終わらせないチャレンジ精神もあってとてもいいです。画力は要鍛練ですが、これからの成長が楽しみです。

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「ドンドンビギナー」花まみも(14歳・千葉県)特別育成金

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■尾崎衣良先生
主人公のキャラがとにかく面白くて魅力的です。キャラの力でどんどん話が進む展開はテンポが良く、さくさく読めました。ギャグセンスが素晴らしい! Tシャツロゴのくだりは声出して笑いました。これからが楽しみです。

■藤沢志月先生
キャラクターをいろんなアングルで描いているのはいいと思いましたが、主人公たちに実在感を出すために背景ももっとあると良かったと思います。原稿のシーン、まんが家としてあるあるだなと共感しながら楽しめました。

■まいた菜穂先生
14歳にしてこのサービス精神はすごいです。作者がまんがを楽しんでいるのも伝わりました。しかし、胸キュンシーンはキュンとせず、トーンも似ていたので見せ方を工夫してほしいです。団子弾のネーミングが好きです。

■水波風南先生
お話が等身大で、作者の体験が投影されていていいですね。これからいろいろな体験をすることで、作品も成長していきそう。キャラが個性的すぎて、ドキドキシーンの邪魔をしているので、うまいバランスを研究して。

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「ほんとのココロ☆コロン」綿雨りん(22歳・埼玉県)特別育成金

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■尾崎衣良先生
絵柄が可愛らしく、小道具まで丁寧に描かれていて好感が持てます。香水の特性をうまく生かしたシーンもよく描けてました。気持ちの底から浮上する際に、もう少し説得力のあるエピソードがあれば良かったなと思います。

■藤沢志月先生
キャラクターの表情が可愛らしく、癒されます。引っ込み思案でも頑張り屋な主人公は読者から共感を呼びそう。キャラが何をしているのかを分かりやすく描けると、画面・ストーリーにメリハリが生まれていいと思います。

■まいた菜穂先生
華やかで可愛い絵は見てるだけで幸せになりそうです。彰くんとの関係の変化や、主人公の成長の変化が分かりづらかったです。ラストは香水がかかっているようにも見えるので読者に誤解を与えない描き方を意識して。

■水波風南先生
ヒロインの絵が安定して可愛く魅力的。話の展開に目新しいものはなかったものの、香水を捨てるシーンなど、画力とセンスで面白く、かつ印象的に描けていて素晴らしいです。男の子はもっと格好よく描けるといいですね。

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「幸あれ☆シンデレラ」宮沢サヤ(29歳・埼玉県)特別育成金

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■尾崎衣良先生
描き込みが丁寧で学生生活の雰囲気がよく出ていました。ヒーローが最初から主人公に好感を持っているのがわかるので、ヒーローの気持ちの変化をみせるか、または最初の設定を変えると感情移入がしやすくなると思います。

■藤沢志月先生
地味な主人公が前向きになろうと頑張っている姿に好感が持てます。後半にかけての画面構成もメリハリがありいいですね。キャラの区別が絵では分かりにくい上に、全体的に台詞が多いので、絵で伝える事を意識してみて。

■まいた菜穂先生
キラキラした物語が始まりそうな導入が素敵です。男の子もさわやかでかっこよく、クラスで人気なのが伝わってきます。エピソードは丁寧に追えているのですが、印象に残るシーンがなかったのが少し残念です。

■水波風南先生
ヒーローが登場する最初の1コマでその男の子のキャラが伝わってきてとてもいいです。画面処理も丁寧で読みやすいです。ただストーリーはよくあるお話で展開が読めてしまうので自分なりのキャラの個性を磨きましょう。

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「わたしのために死んで」杏乃(23歳・兵庫県)特別育成金

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■尾崎衣良先生
絵柄がとっても可愛かったです。お互いときめかないようにするという発想もいいし、その攻防も面白かったです。お姉さんの「死」に対して何かフォローを入れるか、またはギャグに徹したほうが楽しめたかなと思いました。

■藤沢志月先生
主人公もヒロインも面白くて可愛いし、セリフのかけあいが楽しかったです。意表を突かれる始まり方もよかったです。もっと感情面がきちんと描けると後半の盛り上がりが強まり、全体の構成にメリハリが出たと思います。

■まいた菜穂先生
可愛くて格好いい魅力的な絵です! 男の子主人公だとわかりにくかったので、1P目でこれが主役とわかる登場の仕方をしてほしかったです。2人のやりとりが可愛いので、どこを好きになったのかもっと見たかったです。

■水波風南先生
清潔感があって、とても可愛い絵柄です。しかし、死を扱うにしては軽すぎる内容と、キャラのリアクションで共感しづらい部分がありました。絵の可愛さを活かした、もっとライトなお話を読んでみたいですね。

青年部門

入選

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「たまご」光用千春(31歳・神奈川県)特別育成金

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■花沢健吾先生
絵は非常に魅力的。静かな物語も自分の好みではあるが、どの読者層に読ませたいのか疑問である。純粋に自分の世界を描きたいのなら、今はネットで公開する手段もあるし、次回は商業誌で読まれることを意識して描いてもらいたい。

■太田垣康男先生
自分を殻の中に仕舞い込み、周りに干渉せず主張もせず、観察し妄想するだけの作家の卵。ラストのモノローグも突然第三者に語らせて主人公は誰とも関わらずに去っていく。存在を消す事が本当に良い事か? テーマ的には大いに不満。

■浅野いにお先生
悪い人ではないがやや鈍感な同僚たちに囲まれた、工員・イトウさんの日常。絵柄は素朴ですが、人間が人間としてよく描かれていて大変面白かったです。雰囲気勝ちのような気もしますが、これは良い個性で、大きなアドバンテージです。ただ惜しむらくはコマ割りが単調であるが故に、本来作品のフックになるであろう良いセリフも、他の会話に埋もれて読み手は素通りして読んでしまいます。ポイントになるセリフはもう少し大きなコマ割りにする等、目立つように配置すればテンポ感も出て更に良くなると思います。

■石塚真一先生
淡々としたリズムにさらっとした絵。作者ならではのテンポが心地良い作品です。会話もリアルで、その場にいるような現実味があります。雰囲気を楽しませるのが持ち味であり、強みだと思います。

■業田良家先生
シンプルな絵柄でありながら登場人物は的確に描き分けられている。描線が柔らかくて心地良い。妄想の中に出てくる動物の絵も個性的で魅力がある。どんな集団にでもいる典型的な人物を何人も描き出す作者の観察眼は確かだ。すごく才能を感じる。

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「ビート・イン」宙林佑馬(21歳・埼玉県)特別育成金

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■花沢健吾先生
絵はまだまだ稚拙で読みづらい箇所もあるが、独特の個性は感じる。主人公と女の子の顔が似ているので、特に女の子はもっと魅力的に描けるようになると良い。

■太田垣康男先生
繊細な絵柄の通り繊細な物語で意外性に乏しい。狭い世界で閉じ籠もっている者同士の共感が外へ向かう一歩なのは理解できる。が、物語の起承転結の「転」としては甚だ弱い。

■浅野いにお先生
作者の独りよがり感が最高にキマっている良い漫画でした。とはいえ、主人公がちゃんと客観性を持ったキャラだったので安心して読み進めることができました。非常にセンスのある作家さんだと思います。所々異常なコマ割りがあったり、絵に関してもまだ荒削りですが、かなり若い方なので、今後は自分の描きたいイメージに近づけるよう修練して、更に自身のセンスを磨いてください。次作も期待してます。

■石塚真一先生
絵のタッチが独特ですが、気持ちを込めて描いている絵なので好感が持てます。感情表現もどこをどう切り取るのか工夫の跡が見られました。カメラアングルを色々変えてみても面白いかなと思います。

■業田良家先生
某漫画家の強い影響を感じるが、その影響に収まりきれず突き破り溢れ出す作者の個性が見える。やむにやまれぬ情熱と強い感受性を持っている人だと思う。21 歳。才能ある原石だ。大いに期待します。

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「レッツゴーヤングおー!おー!」奥川気化(32歳・東京都)

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■花沢健吾先生
絵は雑で読みにくい箇所もあるが、独自のセリフや価値観、情熱が伝わった。だからこそ、絵に説得力が欲しい。力があると思うので、どんどん描いて欲しい。

■太田垣康男先生
漫画で音楽を表現するには画力ではなく、コマ運び、台詞等のリズム感こそが重要だ。この荒削りな作者には間違いなく天性のリズム感がある。転がる様に読める音楽漫画の続きが早く見たい!

■浅野いにお先生
勢いのある主人公に引っ張られて最後まで一気に読んでしまいました。軽快なノリと絵柄も合っていて、こなれた方だなと感じました。ただ、物語が直線的な印象があり、わがままな主人公の思惑通りに周りが動いただけだったので大きなカタルシスは得られませんでした。ヒロインの男の娘も元々優れた人間で悩みも軽微なので、あまり読み手の感情は動かされず。型にはまりすぎるのもどうかとは思いますが、キャラの心情の変化とそれに伴った成長は一般人に寄り添うものを与えてあげたほうが、読者を置いてけぼりにしないで済むと思います。

■石塚真一先生
キャラクターに勢いと強さがあります。速いテンポで話が進みますが、それも作者らしさの一つになっています。話の展開を追うのも大切ですが、キャラクターの多岐にわたる心情をもっと見てみたいです。

■業田良家先生
女子高生の主人公の性格や行動は面白いのだが、顔に魅力と個性がない。ネームにもユーモアを感じるけど、それに絵の表現がついていってない。

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「河原ガール」丸たろう(28歳・新潟県)

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■花沢健吾先生
好きな絵柄だが、もう少し丁寧に描くと、より広く読者を獲得できると思う。 主人公の女の子の心情がちょっと自分勝手で感情移入が難しかった。同年代には支持されるかもしれないが、それにはもっと繊細な内面を描けるようになった方が良い。

■太田垣康男先生
投稿作には自己完結型のパターンが多い。主人公が独り言を延々と話し、聞き役が何か意味有り気な事を言って問題が解決したような雰囲気を出す。漫画は読者にサービスするのが仕事。この作品に欠けているのは読者へのサービス精神である。

■浅野いにお先生
ラストに主人公が一歩前に踏み出すのは良かったと思いますが、その動機付けがやや弱かったように思います。心情の変化は端折らずにしっかりと描きましょう。絵柄は、味はあるのですが不安定なのでもう少し丁寧でもいいかもしれません。特に主人公の女の子の顔が方向によってはデッサンが狂っているので、人物はきちんと立体として把握できるように心がけてください。

■石塚真一先生
スタートから終わりまでキャラクターの心情に引き込まれました。心の機微を追える作者です。サブキャラの描き方もしっかりしていて、読み心地がとても良いです。人間味あふれる次回作、楽しみにしています。

■業田良家先生
思春期のつらさや悩みがよく伝わってきて自分のことのように感じた。デッサン力もあるし、コマ割りや構図にも工夫がある。読者に感情や情報を伝える漫画ならではの表現力はある。ただ描線が雑に見えるので損をしている。

佳作

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「サブマリン」伊藤アメ(16歳・群馬県)

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■花沢健吾先生
僕の苦手なキャラと内容。 でも、「好き」「嫌い」の感情を読者から引き出すことは重要。何も感じない作品が一番駄目だから。 年齢も若いのでどんどん描いて欲しい。

■太田垣康男先生
中盤から主人公とヒロインの主観が入れ替わる場面が多いが、これは演出上一番やってはいけない悪手。作家のご都合主義と思われるので控えましょう。

■浅野いにお先生
一瞬自分がタイムスリップしたのかと思いました。全体を通して『バタアシ金魚』のコラージュのような印象です。昨今の80 ~ 90 年代懐古ブームは理解している上で、16 歳の若い作者がこれを描いたこと自体には興味はあります。ただ、これがオリジナル商業作品として成立するかというと疑問です。80 年代オマージュ感を差っ引いたとしても、一コマ単位でのインパクトはかなり強烈なのですが、コマとコマのつながりが悪く説明不足に感じました。このまま、ものまねタレントのような作風もアリかなと思いますが、「似せる」だけでなく「魅せる」意識もしてください。

■石塚真一先生
勢いがあって若々しく、好感が持てます。絵も思い切りがあって良いですね。 「このキャラクターはこの動き」と決まり過ぎていて、自由に動くハズのキャラクターがぎこちなく見えます。もっと自由に、作者の思うまま動かして良いと思います。

■業田良家先生
某漫画家の絵を描き写したような表現だし、話と主人公が空回りするばかりで面白くない。しかし、まだ16 歳。漫画に対する強い情熱があるし、よく描き込んでいる。この先すごく伸びていく可能性は感じた。

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「僕達の青い星」後々午後(21歳・埼玉県)

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■花沢健吾先生
世界観に魅力を感じるが、主人公達以外のキャラに引っかかりがないので損をしている。 最初に出てきた自殺願望のあるエイリアン(?) など、もっと設定を深く追求できれば、より魅力的な作品になったと思う。

■太田垣康男先生
作った設定を説明し、キャラクターの自己紹介をしただけで物語が始まっていない。愛嬌のある絵柄は良かった。

■浅野いにお先生
可愛らしい漫画でした。この漫画は詩のようなものなので、もっと推敲を重ねて精度を高めればより趣深いものになると思います。技術的な部分でいうと、異世界を描くならセリフに頼らず絵で感じさせるようにして欲しかったです。

■石塚真一先生
ユニークで大きな世界観と小さな日常のコラボレーションが楽しかったです。キャラクターの全身が見えるコマをもっと増やすと、設定した世界の説得力も増すと思います。

■業田良家先生
設定は大胆で突拍子もないのだが、すんなり作品世界に入っていけるし、面白い。設定以外はストーリー上、主人公に大きな変化はない。それなのに地球のかけがえのなさや、クレープを買ったりするようなありふれた日常や、小さな夢を持つことの奇跡性が胸に迫ってきた。人物の顔の造形にも新しさがあるし、才能を感じる。

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「漁火の村」奈樫マユミ(30歳・静岡県)

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■花沢健吾先生
絵は嫌いではない。 田舎と都会の価値観の違いがよくあるパターンになっていて驚きが全くない。 読者はいろいろな作品を読んでいて目が肥えています。

■太田垣康男先生
歪んでいく主人公の気持ちを、表情の変化で見せる確かな画力は見事。徐々に破滅へ向かう物語も読ませる力があるが、都会とは違う田舎の村の閉塞感を風景で表現する画力が欲しかった。

■浅野いにお先生
保守的な田舎人と傲慢な都会人の対比というのはよく使われるモチーフで、この作品の登場人物もキャラ造形としてはステレオタイプなものでしたが、あらすじにしっかりとした縦軸があり読みやすかったです。絵に関しても、やや雑さが気になりましたが、時間をかければもっと良くなる基礎画力はあるように思います。人の悪意がテーマにあると思うので、キャラの表情をあまり露悪的に描きすぎず、もっと静かな狂気を感じさせられるようになれば、更なる質の向上を図れると思います。

■石塚真一先生
絵と話のトーンがピタリと合っています。上手い。サブキャラの使い方も効果的です。長編も読んで みたいです。

■業田良家先生
怖い話だった。人物も背景も抜群に絵が巧い。ただ主人公の顔に魅力がないのが惜しい。設定に合わせ過ぎたのかもしれない。どんなストーリーであっても主人公の顔だけは魅力的に描く工夫をしてください。ある意味それが一番難しいことではあるのですが。

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「クロヒョウ」橘稔(21歳・大阪府)

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■花沢健吾先生
スポーツに興味はないが、読みやすいので最後まで読めた。しかし、話の展開はよくあるパターンで目新しさは感じなかった。 スポーツ、特に野球は競合相手が多いジャンルなので、自分にしかないネタ、目線がないと難しいだろう。

■太田垣康男先生
安定した画力と構成力は高く評価したい。問題は、高い安定感ゆえに躍動感が消えている事。スポーツやアクション等を漫画で表現したいなら「動きのある絵」を目標にして欲しい。

■浅野いにお先生
物語の切り取り方が巧みで、短編のツボを押さえたお手本のような作品でした。キャラ達の地に足が付いてる感も良かった。ただ、わがままな話ですが、完成度が高く隙がないのでどうしても平均点な感じが否めないです。もう少し乱暴でもいいので、あとは作者自身の個性をどう盛り込んでいくか、自身が伝えたいものは何なのかが見つかれば、「この作者の漫画がもっと読みたい」と思わせることができるんじゃないでしょうか。

■石塚真一先生
読みやすい絵に、アングルも多彩で楽しく読めました。場面の切り取り方やコマ割りも玄人感があります。これからも動きのある作品を期待しています。

■業田良家先生
主人公であるプロ野球選手の心の葛藤を友情や家族の愛情と、からめながら上手に一本の短編に仕上げている。漫画を描く実力を十分に持っている。

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「彼と人形」子月弦(30歳・大分県)

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■花沢健吾先生
絵は上手いし、物語も良いと思うのですが、新しい衝撃はない。いろいろな作品の寄せ集めに感じる。 自分にしか描けないオリジナリティーを早く見つけて欲しい。

■太田垣康男先生
世界観を読者と共有している同人誌と同様の手法で投稿作を描くのは無理がある。世界観もキャラも設定も読者は何も知らない所から作品に接する、という大前提を忘れてはいけない。

■浅野いにお先生
あまり普段こういう漫画を読まないので評価し辛いのですが、作画も構成も十分達者で、プロの作家と言われても僕は疑問を持ちません。ただ投稿先の雑誌を間違えてるんじゃないかと思いました。青年誌をどう定義するのかは難しく、下手なカテゴライズは可能性を狭めるのであまりしたくないのですが、少なくとも僕は漫画の登場人物か、キャラが置かれている状況に感情移入して読むので、この作品にはどこにも共感できる要素がありませんでした。キャラ漫画として考えるなら、ちょっと品が良すぎる気がするので、もっとインパクトが欲しかったです。

■石塚真一先生
ストレス無く読める絵のスタイルです。独自の世界を構築していますが、不自然には感じませんでした。事件やキャラクターの感情の振り幅を大きくすると「決めの絵」も、もっと重みが出ると思います。

■業田良家先生
転生して、ずっとひとりの女性に(この話では人形だが)愛情を持ち続けるというストーリーは、定番のひとつかもしれない。しかし、その基本型の上に他にない設定と新しいキャラ、新しい関係性を創り出し、一本の短編にまとめて読者を感動させるのは実力がないとできない。これはできている。

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「私のを、あげる。」池田ルイ(20歳・神奈川県)

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■花沢健吾先生
よくある話で意外性が一つもなく読み終わった。 まず読者に何を感じて欲しいのか、そして自分は何を描きたいのかを明確にし、更に新しい表現がないか考え抜くことです。 今の読者は目が肥えていて、この程度では届きません。

■太田垣康男先生
過去に同類の作品があったと既視感を強く感じてしまう。ネタは古くても現代的な要素や作家の個人的経験を入れて新鮮さを出さないと、ステレオタイプで終わってしまう。

■浅野いにお先生
描こうとしているものに関しては高評価をつけたいのですが、ストーリーが先走って、まだまだその他の技術が追いついていないという印象です。あらすじは、ご都合主義が過ぎたかなと思います。現代劇は特にリアリティに気を配らないと違和感を感じてしまいます。キャラのテンションも状況にそぐわない軽快なノリで、それも違和感の一つでした。キャラの表情は所々良いものがあるのですが、背景や構図にも、もっと気を配ってください。重たい話にはもっと哀愁を。

■石塚真一先生
話の展開がテンポ良く、読みやすかったです。絵もストレスのかからない画風でした。なので、逆にもう少しテンポを崩したり、全身の絵やアングルを変えてひっかかりを増やしても良いかと思います。

■業田良家先生
女の子がかわいいし絵柄には好感が持てる。しかし、主人公がただのストーカーに見えてしまうので、共感するのが難しい。

※大賞以上の受賞作がありませんでしたので、特別育成金100万円が各部門の以下の方たちに等分授与されます。児童部門は入選・佳作の4名、少年部門と青年部門は入選の2名、少女・女性部門は佳作の5名です。


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